【編集長の視点】デュアルタップは最安値水準から反発、最高業績更新を見直して超割安直近IPO株買いが再燃

 デュアルタップ<3469>(JQS)は、10円高の1275円と6営業日ぶりに反発して始まり、今年10月3日につけた上場来安値1252円に並ぶ安値水準から底上げをしている。同社株は、今年7月21日に新規株式公開(IPO)されたばかりで、8月10日には初決算として8月期業績を発表、今期業績が過去最高更新と予想されていることを見直し、超割安として直近IPO株買いが再燃している。

■販売予定物件の平均利回りは4.3%と高く販売戸数は前期比29%増と続伸

 同社の今6月期業績は、売り上げ94億6800万円(前期比35.3%増)、営業利益4億4000万円(同7.1%増)、経常利益3億3300万円(同1.1%増)、純利益2億1300万円(同1.1%増)と予想され、売り上げは大幅続伸し、利益は、前期の建設コストの負担増をカバーして増益転換し営業利益は過去最高を更新する。配当も、年間30円を安定継続する。

 同社は、東京23区内に特化して最寄駅から「徒歩10分以内」を基本に土地を選定して、高利回り優良物件を求める投資家向けに自社ブランドの「XEBEC(ジーベック)」シリーズのマンションを開発・販売しており、今期は、販売戸数を296戸と前期比29.2%増、販売した物件の管理を受託する賃貸管理戸数を1486戸の19.2%増と計画していることが要因となる。この販売予定物件の販売価格は、中心価格帯がワンルームタイプで2700万円、ファミリータイプで4500万円を想定、利回りは平均4.3%前後と高利回りになるだけに、完売ペースでの推移を見込まれている。11月11日には今6月期7~9月期(第1四半期、1Q)決算を発表予定であり、好業績を確認することになりそうだ。

■PERは6倍台、PBRは1.1倍とJQ市場平均を下回り底上げ加速

 株価は、1110円の公開価格に対して2520円で初値をつけ上場来高値2611円まで買い進まれる高人気となり、セカンダリーでは上場来安値1252円まで調整、下値を探った。PERは6倍台、PBRは1.16倍、配当利回りは2.35%とジャスダック(JQ)市場平均(16.16倍、1.19倍、1.84%)をいずれも下回って超割安であり、底上げ展開を加速させよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る