【新規上場(IPO)銘柄】ティビィシィ・スキヤットは業界30年の実績でサロン開業・美容室経営を徹底支援、高人気の反動で下値固めへ

株式市場 IPO 鐘

 ティビィシィ・スキヤット<3974>(JQS)は、12月27日に東京証券取引所JASDAQに上場した。ティビィシィ・スキヤットは同社及び連結子会社(TBCシルバーサービス株式会社)の2社で構成されており、同社においては、美容サロン向けICT事業と中小企業向けビジネスサービス事業、連結子会社においては、介護サービス事業を運営している。ワンストップ提供の強みを活かし、製品 の設計・開発段階から顧客のニーズに対応した技術やサービスを提供するほか、社内CRMシステムを更に強化・活用して、顧客に感動を与えるようなサポートの実現を目指し、顧客との長期的な信頼関係を経営上最も重要視している。

 美容サロン向けICT事業では、2016年4月のスマートフォン向けアプリのリリースを機に、美容サロンへの集客機能強化を図り、連携した美容サロン向けPOSレジ顧客管理システムの販売機会の増加を見込むほか、保守サービス契約や集客支援ツール、グラウドバックアップサービス等の契約の獲得を推進することで、固定収入の増加を見込んでいる。 中小企業向けビジネスサービスでは、経理代行等の会計サービスが既存顧客を中心とした継続案件により、安定した収益の確保を見込んでいる。 介護サービス事業では、介護保険法等の改正等により収益に影響を受けるが、地域と連携した介護施設の運営により、安定した介護サービスの提供を行うほか、首都圏からの介護者の受入により、居室の稼働率を維持し安定した収益の確保を見込んでいる。

 今2017年10月期第2四半期業績予想は、売上高が14億0600万円(前年同期比5.5%減)、営業利益が1億1000万円(同13.4%増)、経常利益が9300万円(同20.7%減)、純利益が6100万円(同11.7%減)を見込む。

 今17年10月期業績予想は、売上高が28億5200万円(前期比0.5%減)、営業利益が2億4500万円(同12.7%増)、経常利益が2億2700万円(同5.2% 減)、純利益が1億4500万円(同1.4%増)を見込む。上場で調達した資金は、美容サロン向け新商品の開発に充てる計画で、配当は期末一括15円継続予定だが、配当性向は早期に2割にまで高める意向。

 株価は、上場2日目の12月28日に公開価格1400円の3.2倍相当の4500円で初値をつけ、同日高値4670円と買い進まれた後、同29日安値3320円、1月24日安値3330円と下げてもみ合っている。同社は、業界30年の実績で、サロン開業・美容室経営を徹底支援しているが、昨年4月に主力商品である美容サロン向けPOSレジ顧客管理システムに連携したスマートフォン向けアプリをリリース。新規見込客からコールセンター経由での問い合わせは増加。上場 を機に知名度が高まり、さらに受注増が見込まれるとの期待が膨らみ高人気となった。その反動による利益確定売りが出ているが、3400円割れが下値として意識されつつあり、目先の売りが一巡すれば、再度買い直される展開は期待されそうだ。(株式評論家・信濃川)

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