【クマ出没と企業活動への影響】企業の7.8%が対応実施、東北は9.2%で突出

■企業の9割が「無対応」、一方で未対応企業も

 東京商工リサーチ(TSR)は3月1日、「クマ出没と企業活動への影響」に関する調査結果を発表した。1月30日から2月6日にインターネットで実施し、5,140社の有効回答を集計した。クマ出没への対応を「した」と答えた企業は合計7.8%(404社)に達した。一方、「業務に影響が出たが対応できていない」企業も1.8%(93社)あり、対策の遅れも明らかになった。なお、「影響が出ておらず、対応もしていない」は90.3%を占めた。

■地区別では東北が際立つ、北海道の2倍超

 地区別に「業務に影響が出たため対応した」割合をみると、東北が9.2%(466社中43社)で最も高い。北海道4.5%、北陸2.6%と続き、東北は他地区を大きく引き離した。東北では「影響なし・対応なし」が63.0%にとどまり、他地区に比べて低水準で、クマ被害への危機意識が企業間で広く共有されている状況がうかがえる。

■対策の主軸は「周知・啓蒙」、護身グッズ整備も約半数

 対応した企業400社に具体策を聞いたところ、「従業員への周知・啓蒙」が82.2%(329社)で最多となった。大企業88.0%、中小企業81.5%といずれも8割を超える。「護身用グッズの設置・配布」も45.7%(183社)と半数近くに上った。ドローンによる検知飛行や猟友会との連携、新規事業の開始など、対応の多様化もみられた。

■狩猟者不足が深刻、官民連携での継続対策が課題

 業種別では生活関連サービス業,娯楽業が11.5%と最も影響を受けた。農・林・漁・鉱業では、影響があるにもかかわらず未対応が11.1%と最も高い。自治体は有害捕獲の人員確保やわな設置に追われるが、狩猟者の高齢化と人材不足が対応の制約となっている。国は補正予算でクマ対策費を計上したが、企業にとっても年間を通じた継続的な対策が求められる局面である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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