【業績でみる株価】リニカルはボックス上放れの動き、18年3月期2桁増収増益・増配予想

 CRO(臨床試験受託)を主力として、市販後調査などの育薬も展開しているリニカル<2183>(東1)は、新規案件獲得などで18年3月期2桁増収増益・増配予想である。また5月18日にはToSTNeT-3によって自己株式取得を実施した。株価は、本日5月30日は年初来高値となる1696円まで上伸してボックス上放れの動きを強めている。好業績を評価して上値を試す展開が期待され、上げ足を速める可能性もありそうだ。

■18年3月期2桁増収増益予想

 5月15日発表した17年3月期の連結業績は、売上高が16年3月期比9.0%増の83億55百万円、営業利益が同5.8%増の21億28百万円、経常利益が同4.6%増の20億76百万円、純利益が同8.8%増の14億47百万円だった。

 主力のCRO事業における新規案件の獲得や海外の好調が寄与して増収となり、国内増員や海外拠点拡充に伴う人件費の増加などを吸収して増益だった。育薬事業も企業主導型臨床研究などの新規受託で伸長した。

 18年3月期連結業績予想は売上高が17年3月期比14.0%増の95億28百万円、営業利益が同11.1%増の23億65百万円、経常利益が同12.8%増の23億42百万円、純利益が同10.7%増の16億02百万円としている。主力のCRO事業が好調に推移して2桁増収増益予想である。配当予想は同1円増配の年間10円としている。

 なお5月18日に、自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)によって自己株式取得を実施した。取得株式総数3万4300株だった。

■株価はボックス上放れの動き、上げ足速める可能性

 株価は大勢として1200円~1500円近辺のレンジでボックス展開だったが、本日5月30日は年初来高値となる1696円まで上伸してボックス上放れの動きを強めている。週足チャートで見ると26週移動平均線近辺から切り返し、上値を押さえていた52週移動平均線を突破した。好業績を評価して上値を試す展開が期待され、上げ足を速める可能性もありそうだ。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年7月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  

ピックアップ記事

  1. ■祝日と金融政策が交錯する7月  7月は、7月21日が「海の日」が国民の祝日に制定されてからフシ目…
  2. ■「MMGA」効果の造船株・海運株は「海の日」月間キャンペーン相場も加わり一段高を期待  あと1カ…
  3. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  4. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  5. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  6. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る