星光PMCは3月の年初来高値に接近、17年12月期予想は増額の可能性

日インタビュ新聞ロゴ

 星光PMC<4963>(東1)は製紙用薬品事業、印刷インキ用・記録材料用樹脂事業、化成品事業を展開し、次世代素材セルロースナノファイバー(CNF)など新分野開拓を推進している。17年12月期は原料価格上昇で減益予想だが、増額の可能性がありそうだ。株価は戻り歩調で3月の年初来高値に接近している。上値を試す展開が期待される。

■製紙用薬品、印刷インキ用・記録材料用樹脂、化成品を展開

 DIC<4631>の連結子会社で、製紙用薬品事業、印刷インキ用・記録材料用樹脂事業、化成品事業(14年4月、興人フィルム&ケミカルズの化成品事業を承継したKJケミカルズを子会社化)を展開している。17年3月には台湾のアクリル系工業用粘接着材メーカーである新綜工業社の株式32%を取得して持分法適用関連会社化した。

 中期成長に向けて高付加価値製品の拡販、中国事業の再構築、東南アジア市場への積極展開、次世代素材セルロースナノファイバー(CNF)、導電性ナノ材料(銀ナノワイヤー)、光学弾性樹脂(OCA)など、成長市場・新分野開拓の戦略を推進している。

 経営目標数値には、会社設立50周年の18年12月期売上高272億円、営業利益22億円、営業利益率8%以上、参考指標として海外売上高57億73百万円、海外売上高比率21.2%、ROE7.7%を掲げている。

■17年12月期は原料価格上昇で減益予想だが増額の可能性

 今期(17年12月期)連結業績予想(2月13日公表)は売上高が前期(16年12月期)比1.3%増の246億70百万円、営業利益が同17.4%減の19億円、経常利益が同15.3%減の19億60百万円、純利益が同14.7%減の15億30百万円としている。販売数量増加で増収だが、原料価格上昇や経費増加などで減益予想としている。

 第1四半期の進捗率は、第2四半期累予想に対して売上高が49.0%、営業利益が74.5%、経常利益が80.9%、純利益が82.6%、通期予想に対して売上高が23.7%、営業利益が32.2%、経常利益が35.1%、純利益が35.6%と高水準である。下期偏重の期初計画であることも考慮すれば、第2四半期累計・通期予想とも増額の可能性がありそうだ。

■株価は戻り歩調で3月の年初来高値に接近

 株価の動きを見ると、徐々に水準を切り上げて戻り歩調だ。そして3月の年初来高値1415円に接近している。

 7月18日の終値1323円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS50円46銭で算出)は26~27倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間12円で算出)は0.9%近辺、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS713円14銭で算出)は1.9倍近辺である。時価総額は約407億円である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線が上向きに転じてサポートラインとなりそうだ。上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る