【新規上場(IPO)銘柄】ズームは、今12月期第2四半期業績が順調、大きく下押す場面は底値買い好機

株式市場 IPO 鐘

 ズーム<6694>(JQS)は、本年3月28日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。同社は、ポータブルなハンディレコーダーをはじめ、エフェクトプロセッサー、マルチトラックレコーダー、オーディオ・インターフェース、リズムマシン、サンプラーなど、レコーディング機器から電子楽器まで幅広い製品を開発している。30年以上に渡り、最新のDSPテクノロジーをベースにした革新的な製品をリーズナブルなプライスで提供している。

 事業拡大のために、新たな製品カテゴリーの開拓、 エレクトロニックダンスミュージック市場での地位確立、業務用録音機器の製品ラインナップ拡充、グローバルニッチ市場での売上拡大、販売体制の再構築、コンプライアンス体制のさらなる強化、特定の生産委託先に依存せず、依存率を3割以下とする等の施策検討に取り組んでいる。

 今2017年12月期第2四半期業績実績は、売上高29億8700万円、営業利益1億3500万円、経常利益1億0800万円、純利益8300万円に着地。主として、ハンディビデオレコーダーが最上位モデルのH6の販売が好調だったほか、マルチエフェクターでは、昨年9月に販売開始のG3nシリーズの販売が好調、同10月に販売開始のQ2nが予想を上回ったことが業績に貢献し、当初計画を上回り、営業利益は年計画に対する進捗率は59%と順調に推移している。

 今17年12月期業績予想は、売上高60億1900万円(前期比0.8%増)、営業利益2億2900万円(同3.7%増)、経常利益2億9900万円(同45.9%増)、純利益2億3800万円(同33.3%増)を見込む。年間配当は、配当性向30%前後を目安に期末一括33円(同13円増)を予定している。

 株価は、3月28日につけた上場来の高値2331円から4月17日につけた上場来の安値1421円まで調整を挟んで6月6日に2090円と上昇。その後、二番底をうかがう展開となっている。第2四半期業績実績は計画を上回り順調。会社側は年末商戦に合わせて例年上期より下期が多い傾向があるものの、為替レートの動向が不透明であるため通期業績予想を据え置いているが、上振れする余地はある。二番底形成となれば、反転する可能性があり、ここから大きく下押す場面は底値買い好機と言えよう。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る