【話題】アサツーDKは株集め難航の予想?、TOB価格を大きく上回って急伸

■外国人の保有割合が62%近くありTOB期間30日のため憶測広がる

 総合広告代理店の大手アサツー ディ・ケイ(DK)<9747>(東1)は3日の後場、19%高の3770円(600円高)で始まり、13時を過ぎては3810円(640円高)まで急伸している。前場に続き、米国系の投資ファンド、ベインキャピタル(Bain Capital Private Equity, L.P.)グループによるTOB(株式の公開買い付け)が材料視されている。本日のストップ高は700円高の3870円になる。

 TOB価格は1株3660円。市場値段はこれを大きく上回っている。TOB成立には50.1%以上の応募が条件になるとされ、アサツーディ・ケイの株主構成をみると外国人の保有割合が62%近くあるため、TOB成立に向けた株集めは難航するとの予想が出ているようだ。TOB期間は10月3日から11月15日までの30営業日。公開買付者はベインキャピタルグループのビーシーピーイー マディソン ケイマン エルピー(BCPE Madison Cayman, L.P.)になり、最終的にアサツーディ・ケイの全株式を取得する方針とされる。発表によると、TOB成立後、アサツーディ・ケイは上場廃止になる見込み。

 アサツーディ・ケイは1998年に英国系の世界的大手広告会社WPPグループと資本・業務提携を締結。3日、TOBと一緒にWPPグループとの提携解消を決議と発表した。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る