【注目銘柄】薬王堂は調整一巡して上値試す、18年2月期2Q累計が2桁増益で通期予想は増額の可能性

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 薬王堂<3385>(東1)に注目したい。岩手・宮城など東北地盤に展開する独立系のドラッグストアチェーンである。18年2月期第2四半期累計は2桁増収増益だった。既存店の好調が牽引して通期予想は増額の可能性が高いだろう。株価は5月の上場来高値から反落したが、調整一巡し、好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■18年2月期2Q累計が2桁増益で通期予想は増額の可能性

 10月5日発表した18年2月期第2四半期累計(3~8月)非連結業績は、売上高が前年同期比10.8%増の417億37百万円、営業利益が10.7%増の19億06百万円、経常利益が24.4%増の23億01百万円、純利益が35.9%増の15億69百万円だった。

 販売価格や品揃えの強化などで既存店売上が好調に推移し、小商圏ドミナント出店の推進も寄与して2桁増収増益だった。部門別売上高はヘルスケア部門が6.4%増収、ビューティケア部門が8.8%増収、ホームケア部門が13.5%増収、コンビニエンスケア部門が13.0%増収だった。店舗展開は新規出店13店舗、退店2店舗で、第2四半期末時点の合計店舗数は232店舗となった。

 通期の連結業績予想は、売上高が17年2月期比10.8%増の830億円、営業利益が8.1%増の34億44百万円、経常利益が13.2%増の39億72百万円、純利益が8.9%増の25億42百万円としている。既存店の好調や新規出店効果で増収増益予想である。東北エリアにおけるドミナント化を推進する。

 通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、売上高が50.3%、営業利益が55.3%、経常利益が57.9%、純利益が61.7%と高水準である。また月次売上速報によると、17年9月は全店111.1%、既存店104.9%だった。既存店は15年4月から30ヶ月連続の前年比プラスである。客単価の上昇が続いている。通期業績予想は増額の可能性が高いだろう。

■株価は調整一巡して上値試す

 株価は5月の上場来高値3605円から反落したが、直近安値圏2800円近辺から切り返しの動きを強めている。10月6日には第2四半期累計業績を好感する形で3185円まで上伸した。週足チャートで見ると13週移動平均線と26週移動平均線を一気に突破した。調整一巡して基調転換した形だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

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