マルマエは高値更新の展開、受注好調で18年8月期も大幅増収増益・増配予想

日インタビュ新聞ロゴ

 マルマエ<6264>(東マ)は半導体・FPD製造装置に使用される真空部品などの精密切削加工事業を展開している。受注が好調に推移して18年8月期も大幅増収増益・増配予想である。株価は高値更新の展開だ。好業績を評価し、自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。

■真空部品や電極などの精密切削加工事業を展開

 半導体・FPD(フラットパネルディスプレー)製造装置に使用される真空部品や電極などの精密切削加工事業を展開している。

 中期事業計画では、需要が拡大基調の半導体分野の伸長・生産性向上を推進し、新規分野として作業補助・介護ロボットの開発(鹿児島大学と共同研究)も推進している。また東証1部への市場変更も目指している。

■18年8月期も大幅増収増益予想

 今期(18年8月期)の非連結業績予想(10月10日公表)については、売上高が前期(17年8月期)比31.8%増の40億円、営業利益が30.7%増の10億円、経常利益が33.0%増の9億80百万円、純利益が24.0%増の6億68百万円としている。受注が高水準に推移して大幅増収増益予想である。

 分野別売上高の計画は、半導体分野が42.8%増の30億70百万円、FPD分野が17.6%増の9億07百万円としている。半導体分野はドライエッチング工程関連やCVD工程関連が拡大し、FPD分野は有機EL関連やG10.5液晶パネル関連が拡大する。

 なお17年10月には、パイオニアプラズマディスプレイ鹿児島工場の一部を取得して、新たな事業所として出水事業所(仮称)を設置すると発表した。半導体分野の需要拡大に対応して生産能力を増強する。18年4月操業開始予定である。

 月次受注残高(速報値)を見ると、17年10月度は半導体分野が5億52百万円(前月比2.7%減少、前年同月比107.1%増加)、FPD分野が2億83百万円(前月比10.0%増加、前年同月比137.6%増加)、その他分野が3百万円、合計が8億39百万円(前月比1.0%増加、前年同月比113.7%増加)だった。好調が続いている。

 配当予想は年間20円(第2四半期末10円、期末10円)としている。17年3月1日付株式2分割を考慮すると、17年8月期の年間10円に対して10円増配となる。

■株主優待制度は17年8月末から実施

 株主優待制度は、毎年8月末日現在、6ヶ月以上継続して1単元(100株)以上(17年3月1日付株式2分割後)保有株主を対象として、クオカード1000円分を贈呈する。17年8月期末から実施した。

■株価は高値更新の展開、好業績評価して上値試す

 株価(17年3月1日付で株式2分割)は6月高値1747円を突破して高値更新の展開となった。11月27日には1825円まで上伸する場面があった。

 11月28日の終値1676円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS56円08銭で算出)は29~30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.2%近辺、前期実績PBR(前期実績のBPS263円36銭で算出)は6.4倍近辺である。時価総額は約200億円である。

 週足チャートで見ると26週移動平均線がサポートラインとなり、13週移動平均線も上向きに転じて先高感を強めている。好業績を評価し、自律調整を交えながら上値を試す展開が期待される。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る