【株式評論家の視点】ズームは3期ぶりに営業最高益を更新する見通し、14日安値1990円と売り直されて下値確認

株式評論家の視点

 ズーム<6694>(JQS)は、2017年3月28日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場。同社グループは、主に音楽用電子機器の開発及び販売を行っている。「WE’RE FOR CREATORS」という基本理念のもと、世界中のクリエーターがよりユニークでオリジナルな作品を創造できるツールを提供することによってブランド力を構築し、株主、従業員や取引先などの同社グループと関係するステークホルダーから評価される企業を目指している。

 同社の主な製品は、ハンディレコーダーをはじめ、マルチエフェクター、ハンディビデオレコーダー、プロフェッショナルフィールドレコーダー、デジタルミキサー/マルチトラックレコーダー等。国内では島村楽器、石橋楽器、池部楽器、アマゾン、モリダイラ楽器、山野楽器、ESP、他国内主要楽器店500店舗で販売。海外では海外販売代理店50社超、世界130か国で販売している。

 5月10日に発表した今2018年12月期第1四半期業績実績は、売上高15億3500万円(前年同期横ばい)、営業利益3000万円(同62.3%減)、経常利益4000万円(同12.0%減)、純利益2700万円(同2.8%減)に着地。ドルベースの売上は増加したが為替レートが円高に推移したため、前年同期比で横ばい。研究開発費増加及び子会社買収費用等により販管費が増加したため、減益となったが、北米向けが在庫調整により減少した一方中国向けが大きく伸びているほか、第2四半期からイタリアMogar社を連結化することが注目される。

 今18年12月期業績予想は、売上高73億1300万円(前期比16.1%増)、営業利益3億7700万円(同15.1%増)、経常利益4億3300万円(同19.5%増)、純利益3億4000万円(同17.9%増)を見込む。年間配当予想は、期末一括45円(同10円増)増配を予定としている。

 株価は、1月24日につけた年初来の高値3240円から4月17日につけた年初来の安値1981円まで調整。5月14日安値1990円と売り直されて下値を確認した感がある。3期ぶりに営業最高益を更新する見通しのほか、今期予想PER13倍台と割安感があり、配当利回り2.3%と利回り妙味もソコソコある。上値抵抗線の13週移動平均線を突破するか注目したい。(株式評論家・信濃川)

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