加賀電子は20年3月期連結業績予想と配当を上方修正

◇新型コロナウイルスの影響で、部品調達不足を懸念した顧客の需要に対応

 加賀電子<8154>(東1)は12日引け後、20年3月期連結業績予想と配当を上方修正した。これで、2月6日の通期業績予想の上方修正に続き、今期2回目の上方修正となる。コロナウイルス感染拡大により、第4四半期間は、全企業業績が下振れする傾向が強い中で、上方修正したことに注目したい。

 売上高については、新型コロナウイルスの影響で、部品調達不足を懸念した顧客の需要に対応したことで、中国やマレーシアなど一部の海外EМS生産拠点での一時操業休止の影響をカバーし、当初予想を上回る見込みとなった。

 利益面では、増収効果に加え、コロナウイルスの影響で、国内外出張の原則禁止などにより、経費支出の抑制が奏功し、前回予想を上回る見込み。

 その結果、売上高は、前回予想を10億円上回る4430億円(前回予想比0.2%増)、営業利益も10億円上回る100億円(同11.1%増)、経常利益も10億円上回る100億円(同11.1%増)、純利益は8億円上回る58億円(同16.0%増)となることから、売上高、営業・経常利益は過去最高を達成する見込みとなった。

 対前年同期比では、売上高51.3%増、営業利益32.1%増、経常利益27.2%増、純利益27.7%減となる。なお、純利益の減益については、前期に特別利益約24億円が計上された影響によるもの。

 今期も好業績が予想されることから期末配当を、30円から40円に上方修正した。そのため、年間配当は70円となる。

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