アスカネットは早速反発、決算発表後に下げたが今期計画の説明会などで見直される

■非接触タッチパネルなどの本格展開に向け大型投資

アスカネット<2438>(東マ)は6月11日、時間とともに強含んで反発幅を広げ、5%高の1624円(78円高)まで上げて6月9日につけた3月以降の高値1698円に向けて出直っている。

 冠婚葬祭の写真フォトブックやNTTドコモの「dフォト」受託、空中結像技術の事業化などを行い、9日に発表した4月決算は各利益とも1割減益となり、今期予想は同じく3割減益の見込みとした。

■今期は単なる減益でなく将来に向けた『前向きの減益』の見方

 このため、10日の株価は大きく反落したが、同日、オンライン双方向会議方式で説明会を開催。空中結像技術の実用化を早める目的で今期計画する大型投資などの詳細が開示され、見直される形になった。市場関係者の中には、「今期は単なる減益ではなく将来に向けた『前向きの減益』だ」との受け止め方が出ている。

■生産力やコスト面でチャンスを逃すこともあった現状を打開へ

 大型投資は、「エアリアルイメージング事業」に「技術開発センター」(神奈川県相模原市)を設立し、空中結像を可能にするプレート「ASKA3Dプレート」のうち、主にガラス製に関する量産技術の内製化と生産体制の確立を目指す。2020年6月下旬の稼働を計画する。

 同事業では、すでに斬新なデジタルサイネージ・電子看板や非接触タッチパネルなどの実用化にメドがついているとしたが、現状は生産能力が弱く、生産コストも想定より高いため、ビジネスチャンスを逃すこともあったという。こうした現状の打開に向け、大型投資を行う。(HC.)

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