農業総合研究所はモミ合い上放れて急伸、21年8月期収益拡大期待

株式市場 銘柄

 農業総合研究所<3541>(東マ)は農家の直売所事業を展開している。20年8月期は赤字予想だが、21年8月期の収益拡大を期待したい。株価は安値圏でのモミ合いから上放れの形となり、急伸して戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■農家の直売所事業

 農家の直売所事業として農産物委託販売・買取委託販売・卸販売を展開している。物流プラットフォーム(20年5月末時点で全国93拠点の集荷場)とITプラットフォーム(自社開発アプリ「農直」)を活用し、産地の生産者(登録生産者数9130名)と生活圏のスーパー等(導入店舗数1582店舗)を結ぶ農産物プラットフォームである。農産物の相場変動が業績に影響する可能性がある。

■20年8月期赤字予想、21年8月期収益拡大期待

 20年8月期業績(非連結)予想は、売上高が19年8月期比12.2%増の32億円、営業利益が40百万円の赤字、経常利益が35百万円の赤字、純利益が27百万円の赤字としている。

 第3四半期累計は、売上高が24億66百万円、営業利益が10百万円の黒字、経常利益が18百万円の黒字、純利益が9百万円の黒字だった。流通総額(77億83百万円)は四半期ベースで過去最高となった。新型コロナウイルスを背景とする3月以降の青果需要を取り込み、売上高も計画を上回る進捗だった。先行投資を継続したが、流通総額が伸長して営業黒字化した。

 20年8月期は赤字予想だが、流通総額が増加基調であり、21年8月期の収益拡大を期待したい。

■株価はモミ合い上放れて急伸

 株価は安値圏でのモミ合いから上放れの形となり、急伸して戻り高値圏だ。自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。9月23日の終値は721円、時価総額は約152億円である。

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