アスカネットは新型コロナ影響で21年4月期2Q累計赤字、通期下方修正

(決算速報)
 アスカネット<2438>(東マ)は12月8日の取引時間終了後に21年4月期第2四半期累計業績を発表した。新型コロナウイルスの影響を受けて大幅減収・赤字だった。感染再拡大で需要回復が遅れているため通期予想を下方修正した。22年4月期の回復を期待したい。なおASKA3Dプレートが広島銀行のタッチレスATM実証実験に採用されている。株価は目先的には下方修正を嫌気して売り優勢になる可能性もあるが、業績悪化懸念をある程度織り込み済みで下値限定的だろう。

■21年4月期2Q累計赤字、需要回復遅れで通期下方修正

 21年4月期第2四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比17.8%減25億84百万円、営業利益が56百万円の赤字(前年同期は3億23百万円の黒字)、経常利益が7百万円の赤字(同3億24百万円の黒字)、純利益が10百万円の赤字(同2億28百万円の黒字)だった。

 新型コロナウイルスの影響で大幅減収となり、生産稼働率の低下、人件費の増加、関東地区オペレーションセンター移転に伴う一時的費用などで利益は赤字だった。

 遺影写真デジタル加工のメモリアルデザインサービス事業(5.4%減収)は葬儀の小型化、オリジナル写真集をネットで受注・製作するパーソナルパブリッシングサービス事業(26.5%減収)は結婚式延期の影響を強く受けた。空中結像ASKA3Dプレートのエアリアルイメージング事業(4.5%増収)は営業強化で樹脂製が増加した。

 通期予想は下方修正して、売上高が20年4月期比12.2%減の57億75百万円、営業利益が71.8%減の2億円、経常利益が64.8%減の2億59百万円、純利益が67.2%減の1億64百万円とした。新型コロナウイルス感染再拡大も影響して、需要回復が期初時点の想定よりも遅れる見込みとしている。22年4月期の回復を期待したい。

■株価は下値限定的

 株価は調整一巡して反発の動きを強めている。目先的には下方修正を嫌気して売り優勢になる可能性もあるが、業績悪化懸念をある程度織り込み済みで下値限定的だろう。12月8日の終値は1250円、時価総額は約218億円である。

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