安江工務店は調整一巡、21年12月期収益拡大期待

株式市場 銘柄

 安江工務店<1439>(JQ)は愛知県を地盤に、住宅リフォーム事業を主力として住宅関連事業を展開している。20年12月期は消費税増税に伴う反動減、新型コロナウイルスの影響で受注が伸び悩み、広告宣伝費やM&A取得関連費用の増加などで大幅減益予想としている。21年12月期の収益拡大を期待したい。株価は戻り高値圏から反落して水準を切り下げたが、調整一巡して出直りを期待したい。

■住宅リフォーム事業が主力

 愛知県を地盤に、住宅リフォーム事業(19年12月期売上構成比70%)を主力として、新築住宅事業(同21%)や不動産流通事業(同9%)も展開している。

 新規営業エリア開拓に向けてM&Aを積極活用している。20年1月にはインテリア業のアプリコット(兵庫県姫路市)を子会社化、20年3月にはマノモクハウジング(愛知県豊田市)の住宅リフォーム事業・不動産流通事業を譲り受け、20年10月には住宅リフォーム事業のMIMA(大阪府八尾市)を子会社化した。

 またAIを活用した新事業として、不動産事業者向け「RRAI」を21年度から拡大予定である。

■20年12月期大幅減益予想、21年12月期収益拡大期待

 20年12月期の連結業績予想は、売上高が19年12月期比3.0%増の52億13百万円、営業利益が99.5%減の1百万円、経常利益が96.0%減の8百万円、純利益が33百万円の赤字(19年12月期は1億23百万円の黒字)としている。

 M&A効果で増収だが、消費税増税に伴う反動減や新型コロナウイルスの影響で高単価なリフォーム工事を中心に受注が伸び悩み、広告宣伝費、M&A取得関連費用、人件費の増加などで大幅減益予想としている。

 第3四半期累計は売上高が前年同期比9.8%減の34億13百万円、営業利益が1億28百万円の赤字(前年同期は1億38百万円の黒字)だった。新型コロナウイルスの影響で大型リフォームが減少した一方で、緊急性の高い少額工事が増加して住宅リフォーム事業の平均単価が18%低下した。コスト面では広告宣伝費やM&A取得関連費用が増加した。

 通期も大幅減益予想だが、21年12月期の収益拡大を期待したい。

■株価は調整一巡

 株価は戻り高値圏から反落して水準を切り下げたが、調整一巡して出直りを期待したい。12月22日の終値は976円、時価総額は約13億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る