【どう見るこの株】アンビスホールディングスは上値試す、22年9月期も収益拡大基調

どう見るこの株

 アンビスホールディングス<7071>(JQ)は、有料老人ホーム事業として慢性期・終末期の看護・介護ケアに特化した医療施設型ホスピス「医心館」を展開している。既存施設の稼働率が高水準に推移し、新規施設も寄与して21年9月期大幅増収増益予想としている。さらに22年9月期も収益拡大基調だろう。株価は上場来高値圏だ。上げ一服の形だが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。

■有料老人ホーム事業として医療施設型ホスピス「医心館」を展開

 有料老人ホーム事業として、慢性期・終末期の看護・介護ケアに特化した医療施設型ホスピス「医心館」を展開している。施設数は東日本を中心に、22年4月時点で53施設・定員2547名の計画としている。

 さらに中長期目標として100施設・定員5000名、売上高450億円、営業利益100億円、当期純利益年平均成長率20%台を掲げている。今後は地方都市への展開、医療機関や他の介護事業者との連携強化、M&Aの活用などで、定員数50名程度の新規施設の開設スピードを加速する方針だ。

■21年9月期大幅増収増益予想、22年9月期も収益拡大基調

 21年9月期の連結業績予想(8月2日に2回目の上方修正、会計方針の変更に伴って増減率は遡及適用後)は、売上高が20年9月期比63.1%増の149億67百万円、営業利益が78.5%増の33億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が93.2%増の23億94百万円としている。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比66.4%増の107億24百万円、営業利益が91.1%増の25億14百万円、経常利益が106.7%増の25億55百万円、親会社株主帰属四半期純利益が108.4%増の18億07百万円だった。

 既存施設の稼働率が安定稼働の目安としている80%~85%を上回る過去最高水準の87.8%で推移し、新規施設の立ち上がりも順調だった。新規開設は12施設で、増床は1施設だった。21年6月末時点の施設数は41施設・定員1925名となった。利益面では稼働率に合わせた人員管理も寄与した。

 第3四半期累計の進捗率は売上高が71.7%、営業利益が75.0%と概ね順調である。第4四半期には7月に1施設を開設した。そして22年9月期は11施設の開設を計画している。22年9月期も収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は上場来高値圏だ。上げ一服の形だが、自律調整を交えながら上値を試す展開を期待したい。9月29日の終値は7810円、時価総額は約1893億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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