トシン・グループは上値試す、22年5月期1Q大幅増益

(決算速報)
 トシン・グループ<2761>(JQ)は10月1日の取引時間中に22年5月期第1四半期連結業績を発表した。基本戦略である小口多数販売の展開で小幅ながら増収を確保し、販管費の抑制も寄与して大幅増益だった。通期予想は据え置いた。需要の緩やかな回復を想定し、積極的な営業展開で増収増益予想としている。さらに上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は小動きだが順調に水準を切り上げて年初来高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■22年5月期1Q大幅増益、通期据え置きだが上振れの可能性

 22年5月期第1四半期(21年5月21日~21年8月21日)の連結業績は、売上高が前年同期比1.4%増の95億06百万円、営業利益が44.9%増の3億52百万円、経常利益が30.9%増の5億06百万円、親会社株主帰属四半期純利益が62.9%増の3億08百万円だった。

 新築住宅着工戸数にやや改善の兆しが見られたものの、新型コロナ影響などで電材卸売業界全体が厳しい受注環境だった。ただし、基本戦略である小口多数販売の展開で小幅ながら増収を確保し、販管費の抑制も寄与して大幅増益だった。

 通期(21年5月21日~22年5月20日)の連結業績予想は据え置いて、売上高が21年5月期比1.5%増の412億50百万円、営業利益が1.6%増の16億40百万円、経常利益が5.5%増の23億97百万円、親会社株主帰属当期純利益が5.3%増の15億40百万円としている。配当予想は21年5月期と同額の56円(第2四半期末28円、期末28円)としている。

 期後半に向けて新型コロナ影響が和らいで需要が緩やかに回復すると想定し、得意とする地域密着の営業活動による小口多数販売を推進して、小幅ながら増収増益予想としている。第1四半期の進捗率は売上高が23.0%、営業利益が21.5%、経常利益が21.1%だった。住宅関連のため第2四半期と第4四半期の構成比が高くなる傾向があることを勘案すれば、通期予想に上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は小動きだが順調に水準を切り上げて年初来高値圏だ。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。9月29日の終値は6790円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS193円72銭で算出)は約35倍、時価総額は約774億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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