ギリシャ問題は峠越しと予想、来週は戻り試す、好決算銘柄に人気集中か=犬丸正寛の相場展望

犬丸正寛

犬丸正寛の相場展望 今週はギリシャ問題と中国の株安による中国経済先行き不安から為替が1ドル・120円台に円高となり日経平均は9日(木)には1万9115円と今年4月1日の1万9034円以来の水準まで大きく下げた。

先ず、ギリシャ問題は今週末のEU会議で一応の決着をみるものと推測される。ギリシャがEUへ提出した財政削減案は、レストラン等での課税引上、軍事費削減、年金支給年齢引上など。見返りに3年間で約4兆7000億円の融資をギリシャは要求している。

EU側としては、ギリシャのユーロ離脱による足並みの乱れは望むところではないだろう。また、ユーロ加盟のギリシャに続く経済の苦しい国に対する、見せしめ的な采配は行われたものとみられる。恐らく、直ちにギリシャに続くような金融不安は起こらないだろう。休日中にギリシャ問題は一応、峠は越すものとみられる。

次に、中国問題は株安による実体経済への影響がどう出てくるかは現段階では見極め難い。ただ、中国政府の株安対策により短期的には株価下げには一定の歯止めがかかったものとみていいだろう。ギリシャ問題が払拭されれば中国にとっては貿易取引の多い欧州不安が薄れるだけに好感される。

一方、NYダウはギリシャ不安では日経平均ほどの大荒れとはならなかった。アメリカの景気・企業々績の好調なことが下支えしたといえるだろう。ただ、アメリカでは4~6月期の決算発表が本格化する。これまでのドル高から米国輸出企業にとって圧迫になったとの指摘もあるだけに業績次第では波乱要因となる可能性はある。

日本もこれから4~6月期決算発表が本格化する。5月の決算発表時点に比べると円安となっているため輸出関連銘柄中心に好決算が予想される。ただ、今回の株価急落と円高から会社側は慎重が予想され、通期(2016年3月期)予想に対しては上方修正を期待するのは難しくなったといえそうだ。

日経平均の下げがNYダウに比べ大きくなったのは去る6月にかけての12連騰に対する疲労感が出たものとみられる。9日の安値1万9115円は日足チャートでみれば、長い下ヒゲとなったことで一応、下値に届いてものとみられる。仮に、再度、下押す場面があっても1万9115円で二番底になるだろう。

ただ、需給面で気になるのは。これまで買い越していた外国人投資家が2週連続で売り越していることだ。代わって国内金融機関(恐らく年金資金)が買い越している姿である。今後も外国人投資家の売りが続くようだと日経平均の上値は重いものとなるだろう。

テクニカル面では日経平均は日足では25日線を5営業日連続で割り込んでいることから、短期売買筋には突っ込み買いの反発場面売りという回転の速い展開が予想される。中期投資家には週足で26週線をキープできたことから押し目買いを活発化させるものとみられる。

来週はギリシャ問題一巡感から日経平均は反発に転じ25日線の2万0300円どころを目指すものみられる。好決算発表銘柄に人気が集中する可能性がありそうだ。

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