川崎近海汽船など3社は日本通運と連携し樹木物流の「緑配便」を夏にも本格運用開始

■鉄道、船へのモーダルシフトで脱炭素化へ

 川崎近海汽船<9179>(東2)、住友林業緑化と日本貨物鉄道(JR貨物)は、日本通運と連携し、22年夏にも「緑配便」を本格運用を開始する。

 「緑配便(りょくはいびん)」とは、幹線輸送をトラックから鉄道や船舶へモーダルシフトすることで脱炭素化をめざす樹木配送サービス。昨年末から「Mirai Green Cargo(ミライグリーンカーゴ)」というオリジナル開発のコンテナで貨物列車を利用し、樹木を試験的に輸送している。夏にも本格運用開始を予定している。

 住友林業緑化は、低炭素物流で運ぶ樹木、環境資材の販売から都市の緑化工事までを担う。社会、環境に配慮した取り組みが求められる時代に対応した、物流プロセスや質の高い緑地づくりやメンテナンスを行うことで、環境的価値創出のニーズに適えるサービスの提供する。

 JR貨物はこの「Mirai Green Cargo(ミライグリーンカーゴ)」コンテナによる「緑配便」の幹線輸送を担う。CO2排出量が最も少ない貨物輸送方式である鉄道の優れた環境特性を活かし、「JR貨物グループ長期ビジョン2030」で掲げた「グリーン社会の実現」を目指す。モーダルシフト推進を通じて2050年カーボンニュートラルやSDGsの達成に貢献する。

 川崎近海汽船はRORO船(貨物を積んだトラックやシャーシ(荷台)ごと輸送する船舶)での海上輸送で「緑配便」幹線輸送を担う。経営理念「人にやさしい豊かな社会の実現」及び、経営ビジョンの1つである「地球・海洋環境の保全に積極的に取り組み、モーダルシフトの推進に貢献」と合致する取り組み。2024年問題の解決策の一つとして緑配便のサービスに取り組み、CO2排出量削減を通じて、2050年カーボンニュートラルの実現及び、SDGs達成に貢献する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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