LibWorkは22年6月期大幅増収増益、23年6月期も大幅増収増益予想

(決算速報)
 LibWork<1431>(東証グロース)は8月9日の取引時間終了後に22年6月期連結業績を発表した。戸建引き渡しが順調に推移して大幅増収増益だった。そして23年6月期もデジタルマーケティング施策のさらなる強化などによって受注増加を見込み、大幅増収増益予想としている。23年6月期は住宅資材価格高騰の影響などにより、戸建粗利率、営業利益および営業利益率に関して中期経営計画の当初の目標値を下回る見込みとなったが、積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。株価は下値固め完了して切り返しの動きを強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。

■22年6月期大幅増収増益、23年6月期も大幅増収増益予想

 22年6月期の連結業績は、売上高が21年6月期比46.3%増の137億61百万円、営業利益が36.9%増の6億66百万円、経常利益が21.2%増の7億06百万円、親会社株主帰属当期純利益が31.9%増の4億44百万円だった。なお収益認識会計基準適用だが損益への影響はなかった。配当(四半期配当)は年間5円80銭とした。株式分割(20年10月1日付株式2分割、21年4月1日付株式2分割)換算後の21年6月期実績4.575円に対して1.225円増配となる。

 概ね前回予想(5月12日付で下方修正、売上高137億円、営業利益6億60百万円、経常利益7億円、親会社株主帰属当期純利益4億20百万円)の水準で着地した。ウッドショックをはじめとする住宅資材価格高騰の影響を受けたが、デジタルマーケティングの強化、エリア拡大などを推進し、戸建引き渡しが増加して大幅増収増益だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高19億55百万円で営業利益2億22百万円の赤字、第2四半期は売上高45億87百万円で営業利益が5億11百万円、第3四半期は売上高20億83百万円で営業利益1億07百万円の赤字、第4四半期は売上高が51億54百万円で営業利益が4億84百万円だった。戸建住宅の引き渡し時期の関係で、業績は第2四半期(10月~12月)と第4四半期(4月~6月)に偏重する収益特性がある。

 23年6月期の連結業績予想は、売上高が22年6月期比23.5%増の170億円、営業利益が35.0%増の9億円、経常利益が30.2%増の9億20百万円、親会社株主帰属当期純利益が28.2%増の5億70百万円としている。配当(四半期配当)予想は22年6月期比60銭増配の6円40銭(各四半期末1円60銭)としている。

 コロナ禍の長期化による販売活動への影響、ウッドショックによる住宅建築資材の不足および原材料価格高騰の影響、住宅設備の値上がりの影響、エリア拡大に伴う設備投資や人的投資を見込むが、デジタルマーケティング施策のさらなる強化などによって受注増加を見込み、戸建粗利率の改善(前期実績28%、今期計画30%)も寄与して大幅増収増益予想としている。

 なお23年6月期は、住宅資材価格高騰や工事内製化遅れなどの影響により、戸建粗利率、営業利益および営業利益率に関して、中期経営計画の当初の目標値(戸建粗利率35%、営業利益12億円、営業利益率8%)を下回る見込みとなったが、積極的な事業展開で収益拡大基調に変化はないだろう。

■株価は切り返しの動き

 株価は年初来安値圏でやや軟調だったが、下値固め完了して切り返しの動きを強めている。好業績を評価して出直りを期待したい。8月9日の終値は739円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS25円63銭で算出)は約29倍、今期予想配当利回り(会社予想の6円40銭で算出)は約0.9%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS152円89銭で算出)は約4.8倍、そして時価総額は約172億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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