インテリジェントウェイブは23年6月期2Q累計大幅増収増益、通期予想据え置き

(決算速報)
 インテリジェントウェイブ<4847>(東証プライム)は2月1日の取引時間終了後に23年6月期第2四半期累計業績(非連結)を発表した。既存顧客のFEPシステム更改に伴うハードウェア販売の増加、クラウドサービスの利用ユーザー数増加による伸長、クレジットカード会社向けシステム開発の大型案件などで大幅増収増益だった。そして通期の大幅増収増益予想を据え置いた。クラウドサービスが本格化する見込みであり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は地合い悪化も影響して戻り高値圏から反落したが、22年12月の直近安値圏から切り返して反発の動きを強めている。週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線を回復した。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■23年6月期2Q累計大幅増収増益と順調、通期も大幅増収増益予想

 23年6月期第2四半期累計(7月~12月)の業績(非連結)は売上高が前年同期比38.9%増の67億89百万円、営業利益が67.8%増の8億03百万円、経常利益が64.9%増の8億24百万円、四半期純利益が65.1%増の5億58百万円だった。

 既存顧客のFEP(Front End Processing)システム更改に伴うハードウェア販売の増加、クラウドサービスの利用ユーザー数増加による伸長、クレジットカード会社向けシステム開発の大型案件などで大幅増収増益だった。なおクラウドサービスの売上高は前年同期比78.7%増の8億81百万円、売上総利益は108.3%増の25百万円だった。一部サービスにおける利用ユーザー数拡大に対応するための体制強化費用が増加したため売上総利益が計画を下回ったが、今後は運用体制を抜本的に見直して早期の収益改善に取り組むとしている。

 売上高の内訳はソフトウェア開発が18.6%増の23億46百万円、当社製品が61.2%減の1億10百万円、システムサービスが5.5%減の15百万円、他社製品が7.8倍の12億20百万円、保守が17.1%増の14億96百万円、他社製品保守が14.4%増の3億51百万円、サービス自社が59.7%増の9億97百万円、サービス他社が4.7%増の2億50百万円だった。フロー/ストック別売上高は、一時点で移転される財およびサービスが73.7%増の24億20百万円、一定期間にわたり移転される財およびサービスが25.1%増の43億69百万円だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が36億46百万円で営業利益が4億83百万円、第2四半期は売上高が31億43百万円で営業利益が3億20百万円だった。

 通期の業績(非連結)予想は据え置いて、売上高が22年6月期比17.5%増の135億円、営業利益が18.4%増の18億円、経常利益が18.2%増の18億40百万円、当期純利益が21.2%増の12億80百万円としている。配当予想は22年6月期比3円増配の20円(期末一括)としている。

 クラウドサービスが本格化する見込みだ。なおクラウドサービスの22年6月期の受注高は大型案件の複数受注で21年6月期比350.7%増の34億61百万円、期末受注残高は41億41百万円となっている。これらの受注の売上計画は23年6月期20億円、24年6月期25億円としている。

 第2四半期累計の進捗率は売上高が50.3%、営業利益が44.6%、経常利益が44.8%、当期純利益が43.6%である。利益進捗率がやや低水準の形だが、下期の構成比が高い特性やクラウドサービスの収益寄与本格化などを勘案すれば、通期会社予想の達成は可能と考えられる。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は地合い悪化も影響して戻り高値圏から反落したが、22年12月の直近安値圏から切り返して反発の動きを強めている。週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線を回復した。好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。2月1日終値は785円、今期予想PER(会社予想のEPS48円70銭で算出)は約16倍、今期予想配当利回り(会社予想の20円で算出)は約2.5%、前期実績PBR(前期実績のBPS305円87銭で算出)は約2.6倍、そして時価総額は約207億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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