【編集長の視点】FCEHDは3Q決算発表を前に2Q高利益進捗業績を見直す

■3Q決算で上場来高値奪回へ

 FCE Holdings<9564>(東証スタンダード)は、今年8月10日に今2023年9月期第3四半期(2022年10月~2023年6月期、3Q)決算の発表を予定しており、今年5月に発表した今期第2四半期(2022年10月~2023年3月期、2Q)累計業績が、通期予想業績に対して高利益進捗率を示したことを見直し業績期待を高めリスキリング関連株買いが再燃している。テクニカル的にも、25日移動平均線を出没する三角保ち合いに煮詰まり感をみせていることが買い手掛かりとなっている。

■「ロボパットDX」と「Smart Boarding」の導入社数が大幅増

 同社の今期2Q累計業績は、売り上げ21億2400万円、営業利益4億1200万円、経常利益3億9700万円、純利益2億6100万円で着地した。昨年10月27日に新規株式公開(IPO)され2Q累計決算は初作成となるため前年同期比較はないが、9月期通期予想業績に対する利益進捗率は、70%~71%と目安の50%を上回った。また今期1Q利益に対して2Q3カ月の増益率は、2.9倍~3.0倍と高変化した。DX推進事業セグメントで、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進をサポートするITツール「RPAロボパットDX」の導入会社が、前年同期末の938社から1107社に増加し、同じく教育研修事業セグメントの「Smart Boarding」もeラーニング市場の成長とともに導入社数が373社から523社に拡大したことなどが要因となった。

 今9月期通期業績は、期初予想を据え置き売り上げ40億5900万円(前期比8.1%増)、営業利益5億7800万円(同27.3%増)、経常利益5億6000万円(同23.1%増)、純利益3億7000万円(同23.7%増)と連続の2ケタ増益を見込み、純利益は連続して過去最高を更新する。8月10日発表予定の今期3Q業績が、2Q累計業績に続きどのような利益進捗率を示すか注目される。

■25日線出没の三角保ち合いが煮詰まり年初来高値抜けから上場来高値目指す

 株価は、昨年10月27日に公開価格1560円でIPOされ2060円で初値をつけ、上場来高値2179円まで買い上げられ、上場来安値1430円へ調整したが、今期の連続最高業績予想を手掛かりに年初来高値1958円まで買い戻された。その後の欧米銀行の経営破綻による世界同時株安の波及で1510円まで再調整したが、2Q好決算を手掛かりに1948円までリバウンドし、25日移動平均線を出没する三角保ち合いを続けてきた。三角保ち合い上放れから年初来高値を上抜き上場来高値奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞・株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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