【注目の決算銘柄】ビューティガレージの第1四半期は30%増益となり割安感

株式市場 銘柄

◆スマートフォン用発注アプリなども注目され早々と「半値戻し」を回復

 理容・美容機器や化粧品販売などのビューティガレージ<3180>(東マ・売買単位100株)が7日の取引終了後に発表した2016年4月期の第1四半期決算(5~7月)は営業・経常・純利益とも前年同期比30%前後の伸びとなり、改めて業績の好調さを示した。

 7日の株価終値は929円(19円安)となり、全体相場とともに下げた8月中旬の下げ幅を6割ほど回復した水準で底堅い展開となった。「半値戻し」の上の水準で中段もち合いを形成するケースは、経験則上、地合いの強い展開とされ、足場を固めて更なる回復相場に進むと見てよさそうだ。今期予想1株利益をベースにしたPERは18倍のため、オンライン事業の好業績銘柄としては割安感が強いといえる。

 第1四半期は、登録会員数約24万口座、取扱商材約65万点で日本最大級のプロ向け美容商材ネット通販サイト「BEAUTY GARAGE Online Shop」経由の売上高が同約120%の伸長を続けたほか、14年12月にはスマートフォン用サイトを全面リニューアルし、15年6月のスマートフォン用発注アプリ「スマート発注」をリリースするなどで、モバイルによる受注の促進などに注力した。売上高は前年同期比19.4%増加して19億9400万円となった。 物販事業では、円安のため売上総利益率が低下したが、店舗設計事業による売上総利益率の改善により、売上総利益は同10.7%増加。また、店舗設計事業はデザイナーの増員や積極的な営業活動などにより部門売上高が同52.5%増加した。こうした展開に加え、販売費や一般管理費の圧縮などに務めた結果、営業利益は同じく30.5%増加して6704万円となった。親会社に帰属する純利益は同32.2%増加して4093万円だった。

 同社の業績面での特色としては、美容サロンの新規開業が春先に集中する傾向があることなどの要因から、第4四半期の構成比が高いという季節要因がある。2016年通期の連結業績予想は期初予想を据え置き、売上高は前期比16.7%増の84億8800万円、営業利益は同24.3%増の4億6700万円、親会社に帰属する純利益は同21.2%増の3億100万円、1株利益は50円54銭。

 登録会員口座数およびアクティブユーザー数などが増加基調を続けており、スマホ用発注アプリの寄与なども引き続き注目できそうだ。また、11月には、美容家電最大手ヤーマンがOEM受託・製造する最新プロフェッショナル用美容機器の独占販売を開始する。同じく業績に大きく寄与する期待がもてる。

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