【どう見るこの相場】日経平均の行方

どう見るこの相場

■日米ともそろそろ底打ちが近かそう、日本は25日までで処分売り一巡も

<Q>日経平均はまた大きく下げてきた。理由は何か。

<A>原油安による世界経済への影響といえる。当初は原油安は先進工業国等にとってコスト低減につながると好感される雰囲気もあったが、産油国の収入減少は購買力低下となって先進国の経済に悪影響を及ぼすとの見方となってNYダウなど世界のマーケットが大きく下げている。とくに、アメリカは世界の貿易縮小による影響とシエールガスの採算悪化という2つの側面からドル安(円高)、株安となっている。

<Q>日米の下落率はどうなっている。

<A>NYダウは12月5日の高値1万7991ドルから約4.9%下げている。日経平均は12月8日の高値1万8030円から約7.3%の下げとなっている。日経平均の下げが大きいのは1万8000円に乗せたときNYダウを上回って逆転、また日経平均2万円は早いといった見方も出て、少々、ハシャギ過ぎた反動といえる。

<Q>どこまで下げる。

<A>過去の下落率からみればNYダウはそろそろ底が近そうだ。原油安は産油国にも先進国にも共にマイナスのほうが大きいということで国際会議が開催され対応が話し合われるのではなかろうか。そうなれば原油安は下げ止まるだろう。日経平均についても底打ちは近そうだ。

<Q>楽観的すぎないか。

<A>今回は逆オイルショックと呼ばれているが、過去のケースでも「ショック安」と呼ばれるときは陽性の下げで短期間で調整の終わっていることが多い。とくに、日本は期待した師走相場の裏目が出て換金売りが先行となっている。26日からは来年相場渡しとなるので処分売りは25日までで一巡するのではないかと思われる。

<Q>新春に期待できるということか。

<A>大いに期待できそうだ。選挙勝利のご祝儀相場も先送りとなっているので、安倍政権の本格始動と共にアベノミクス第3章を買う相場が期待できそうだ。方向としてはアベノミクスで内需関連が軸となることが予想されるが、円安関連も余熱が残っている。しばらくは輸出関連と内需関連の混合型の展開ではないだろうか。

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