【木村隆のマーケット&銘柄観察】ケーヒンはハイブリッド車用制御製品など環境先進技術製品が伸びる

木村隆のマーケット&銘柄観察

ケーヒン<7251>(東1)は12月9日に高値1815円を実現した。これは2011年3月以来のこと。11月の決算発表時に小幅ながら今2015年3月期の営業利益を上方修正したことが手掛かり。その後は利益確定の売りが先行しているが、今回は第1回目の増額。今後に2回目の増額が控えており、好業績評価の波は継続の方向が予想されている。

今期の予想PERは10倍台。絶対的に割安な水準に留まっているが、2回目の増額でさらに割安になる。環境先進技術製品の拡販で、来期収益も続伸の可能性が強い。PBRが0.79倍に留まっていることも、割安感を増幅する。

ホンダ<7267>(東1)系列の自動車部品メーカー。インジェクターなどの燃料供給系部品を中心に、電子制御ユニット、空調システムなども手がける。

最近伸びているのが、環境先進技術製品で四輪車用製品では、ハイブリッド車用制御製品や直噴インジェクターなどである。ホンダのハイブリッド車種の拡充に伴い、ハイブリッド車用制御製品が拡大する見通し。加えて、ハイブリッド車用製品の領域拡大に向け、パワーコントロールユニットの構成部品の内製化にも取り組んでいる。

ホンダは2013年11月、クラストップレベルの出力性能と環境性能を両立した直噴ガソリンターボエンジンを新開発したと発表、直噴インジェクターを手掛ける同社が注目される。

今期の営業利益は会社側見通しの220億円を上回る230億円(前期199億円)に増額の見方が強い。(木村隆:日本証券新聞取締役編集局長を経て株式評論家)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. 【ダブルセット・フルセット銘柄、夏休み明けも底堅さに期待】 ■上方修正・増配・株式分割の好材料銘柄…
  2. ■上方修正・下方修正問わず買い集まる異例の展開  3連休入りした9日の成田空港では、夏休みを海外で…
  3. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  4. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  5. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  6. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る