【どう見るこの株】光・彩は一時分割権利落ち後高値を更新、業績上方修正でV字回復を鮮明化させ増配

 光・彩<7878>(東証スタンダード)は、前日5日に55円高の2883円と3営業日続伸して引け、取引時間中には3200円まで上値を伸ばし昨年12月11日につけた株式分割の権利落ち後高値3115円を更新した。前日5日11時30分に目下集計中の2024年1月期業績の上方修正と増配を発表し、業績のV字回復を鮮明化させたことが買い手掛かりとなった。テクニカル的にも分割権利落ち後安値からのリバウンドで5日移動平均線が25日移動平均線を上抜くミニ・ゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆しており、サポート材料視されている。

■金価格高騰を販売価格に転嫁し海外販売に円安・ドル高効果

 同社の2024年1月期業績は、期初予想より売り上げを7500万円、営業利益を2600万円、経常利益を3500万円、純利益を2000万円それぞれ引き上げ売り上げ35億2500万円(前期比4.9%増)、営業利益1億700万円(同35.6倍)、経常利益1億1500万円(同3.48倍)、純利益9000万円(同3.33倍)と高変化する。新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い国内経済活動の正常化が進み、生産体制の強化や製造原価上昇分の価格転嫁により売り上げが上ぶれ、利益は、水道光熱費などの製造コストの見直し・削減、労働生産性の向上、徹底した製造原価の圧縮、円安効果などが加わってV字回復した。

 配当は、従来予想の20円を25円に引き上げ、昨年10月31日を基準日に実施した株式分割(1株を2株に分割)換算では年間50円として前期の40円から増配する。同社は、3月14日に1月期決算の発表を予定しており、今回の業績上方修正に続き、決算発表時の次期2025年1月期の業績ガイダンスが注目されることになる。

■ミニGC示現で上昇トレンド転換を示唆し再度の高値奪回から上値トライ

 株価は、昨年9月の株式分割の発表で2日連続のストップ高を演じて7680円高値まで買い進まれ5890円で分割権利を落とした。分割権利落ち後は、前期3Qの好決算で分割権利落ち後高値3115円まで買い戻される場面もあったが、配当権利落ちとともに分割権利落ち後安値2415円まで調整し、売られ過ぎとして底上げ、ミニGCを示現して上昇トレンド転換を示唆している。再度の分割権利落ち後高値3115円奪回から上値トライを強めよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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