科研製薬が年初来の高値に迫る、知的財産の譲渡と複数の一時金取得に注目集まる

株式市場 銘柄

■J&J社から契約一時金2000万ドル、ニューマブ社から6600万ドルなど発表

 科研製薬<4521>(東証プライム)は5月29日、急激に出直って始まり、取引開始後は5%高の3612.0円(168.0円高)まで上げて今年3月につけた年初来の高値3621.0円に急接近となっている。29日朝、スイス企業への知的財産譲渡と契約一時金2000万米ドル取得などを発表。28日に発表した山形市との健康の保持・増進に関する協定の締結などとともに買い材料視されている。

 発表によると、アトピー性皮膚炎を対象にスイスのニューマブ社(NumabTherapeutics AG)と共同開発している新規多重特異性抗体「NM26」(開発コード:「NM26-2198」)について、The Janssen Pharmaceutical Companies of Johnson &Johnson(米国、以下「J&J社」)の関連会社であるCilag GmbHInternational(スイス、以下「シーラグ社」)との間で知的財産譲渡及び販売提携オプション契約を2024年5月28日付で締結した。これにともない、J&J社から契約一時金2000万米ドルを25年3月期中に取得を予定している。また、日本及びアジア(韓国、中国(香港含む)、台湾、シンガポール)での開発の進捗および売上の目標達成に応じたマイルストーン収入の総額として最大で1億3850万米ドルなどをJ&J社より受け取る権利を有する。一方、ニューマブ社とのライセンス・共同開発契約で定めた権利は、ライセンス・共同開発契約の解約後も存続し、ニューマブ社より契約一時金として6600万米ドルを25年3月期中に取得を予定している。また、J&J社による開発の進捗に応じたマイルストーン収入の総額として最大で1億1390万米ドルをニューマブ社より受け取る権利を有している。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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