【注目の決算銘柄】やまびこはシェールオイル関連需要など厳しいが通期13%営業増益据え置く

◆国内農業機械や北米の小型屋外作業機械などは好調に推移

 噴霧機や芝刈り機、発電機などのやまびこ<6250>(東1・売買単位100株)が6日発表した2016年3月期の第2四半期決算(4~9月、連結)は、国内農業機械や北米の小型屋外作業機械などが好調に推移し、売上高は前期比9.3%増加して603.4億円となった。

 円安による増収効果は約51億円だった。ただ、原油価格の下落により、北米でもシェールオイル、ガス掘削市場やロシア市場などがふるわなかった影響があり、営業利益は同2.4%減の38.8億円となった。純利益は繰延税金資産の増加などがあり、同じく7.6%増加して31.9億円だった。

 今期は、前期から続く原油価格の低落によって北米市場のシェールオイル、ガス掘削市場やロシア市場の冷え込みが厳しく、これら向けの機器が低迷した。また、原油安によってバイオ燃料の消費が減り、穀物市況の低迷にも波及し、農業用機器の需要にも影響が及ぶ形になった。

 こうした形で原油下落の影響がのしかかっているため、3月通期の業績見通しは従来予想を据え置き、売上高は1130億円(前期比7.4%増)、営業利益は64億円(同12.5%増)、純利益は49億円(同0.2%増)、1株利益は118円58銭とした。配当については、従来から期末一括で配当性向25%を株主還元の指標のひとつとしていることから、3月期末配当を1株当たり30円の見込みとした(前期は120円だが15年10月に1株を4株に分割したため実質同額になる)。

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