ミスミグループ本社、米国フィクティブ社を501億円で買収―デジタルサービス強化と顧客ドメイン拡大へ

ビジネス 万年筆 メモ

■メビー事業との高い親和性を生かし、開発領域へサービス拡大

 ミスミグループ本社<9962>(東証プライム)は4月18日、米国子会社を通じて米国のカスタム機械部品オンライン調達サービス企業であるフィクティブ社を約501億円で買収する契約を締結したと発表。フィクティブ社は、米国・中国・インド・メキシコの4拠点に約400名の従業員を擁し、世界約250社の製造業パートナーネットワークを持つ2013年設立の企業だ。同社はミスミのオンライン調達サービス「meviy(メビー)」と高い親和性を持ち、高度な技術力と顧客サービス体制、強力な顧客基盤を有している。

 同買収の主な目的は、ミスミのデジタルサービス強化と顧客ドメイン拡大にある。これにより、ミスミは従来の設備製造領域から商品開発領域へと提供価値を拡大し、持続的成長の起点とする考えだ。両社は事業内容や価値観に類似性がある一方、商品カテゴリーや展開地域では異なる領域を得意とする補完関係にあり、シナジー効果が期待できる。ミスミグループはインダストリアル・オートメーション産業の非効率を解消し、顧客の「時間価値」を高める「成長連鎖経営」を志向している。

 買収は米国子会社MIUCが買収のために設立した完全子会社とフィクティブ社の逆三角合併により実行される。買収完了後、フィクティブ社はMIUCの完全子会社となる。買収実行は2025年6月中を予定しており、法令上必要なフィクティブ社の株主の書面による承諾の取得、関係当局の承認等の条件が満たされることを前提としている。2026年3月期通期連結業績への影響については現在精査中であり、公表すべき事象が生じた際は速やかに開示するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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