アスカネットは今期の収益急回復めざす、予断を許さない環境だが新たな収益ニーズへの対応や強みを訴求

(決算速報)

■葬儀DXサービス「tsunagoo」の普及を推進、AIによるDX新サービス「スナップシネマ」投入

 アスカネット<2438>(東証グロース)の2025年4月期・連結決算(6月10日午後発表)は、売上高が前期比3.2%増加して72億63百万円となり、営業利益は同61.2%減の1億73百万円、経常利益は同62.3%減の1億78百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は2億63百万円の損失(前期は2億14百万円の利益)だった。

 売上については、フューネラル事業は堅調であったものの、フォトブック事業ではウェディング向け、コンシューマ向けを中⼼に苦戦した。損益面では、フォトブック事業のセグメント利益が苦戦したことや、空中ディスプレイ事業で棚卸資産評価損を売上原価に計上するとともに、減損損失を特別損失に計上したほか、特別損失として投資有価証券評価損を計上したことが主な要因となった。

 今期は、冠婚葬祭の小規模化傾向や写真アウトプットの回復遅れなど、決して予断を許さない環境であると認識しつつ、葬儀社が直面している業務の効率化や新たな収益源に対するニーズへの対応を進め、葬儀DXサービス「tsunagoo(つなぐー)」の普及を推進し新機能のリリースなどでサービス単価の向上を目指す。AI技術を活用した「snapCINEMA(スナップシネマ)」やXR技術を駆使したDX新サービスを投入していく。また、プロフェッショナル写真市場向けの主力であるウェディング用写真集では、キャリアのあるプロフェッショナル人材を採用し体制を強化するとともに、品質や多彩な製品群といった強みを訴求してシェアを拡大する。コンシューマ向け市場では、新たなファンづくりを推進すべくコミュニティーマーケティングの実施やバーチャル分野に向けたファングッズの展開を進めていく。

 今期・2026年4月期の連結業績予想は、売上高が75億80百万円(前期比4.4%増)、営業利益が4億35百万円(同150.5%増)、経常利益が4億50百万円(同151.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は黒字化して2億61百万円。年間配当(期末のみ実施中)は1株につき7円(前期と同額)の予定とした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
  2. ■長時間立ち仕事や長距離歩行の負担軽減、安全で快適な勤務環境を整備  日本航空(JAL)<9201…
  3. ■「ポケモンフォレスト」と「カヤツリタウン」2エリア構成、冒険とイベントを一体化  よみうりランド…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  2. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  3. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  4. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  5. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  6. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る