警備業倒産、20年間で最多ペース、小・零細に集中、人手不足とDX格差が追い打ち

■警備業倒産、20年ぶり最多ペース、2月末時点で20件に到達

 東京商工リサーチ(TSRデータインサイト)は3月13日、2025年度(4-2月)の「警備業」倒産動向を発表した。2月までの倒産件数は20件(前年同期比25.0%増)に達し、現状のペースが続けば2006年度以降20年間で最多だった2007年度・2024年度の21件を超える見込みだ。

■零細集中が鮮明、資本金1千万円未満が75%、負債1億円未満が9割

 倒産企業の資本金構成を見ると、1千万円未満が15件で全体の75.0%を占め、小・零細規模への集中が際立つ。原因別では販売不振が14件(前年同期比40.0%増)で全体の70.0%を占め、負債額は1億円未満が全体の9割に達する。従業員数別でも「5人未満」が11件(同22.2%増)と過半数を占め、いずれの指標も経営基盤の脆弱な零細事業者が倒産の中心にあることを示している。

 事業者数は1万社超に膨張も、DX投資格差が大手と零細の命運を分ける

 背景にあるのは、深刻な人材不足と大手・零細間の投資格差だ。全国警備業協会によれば警備業の事業者数は2010年の9,010社から2024年には10,811社へと増加が続く一方、労働集約型の業種特性から人件費比率は高く、受注単価の引き上げも困難な状況が続く。大手がAIカメラ解析システムやロボットなどDX・省人化投資を積極展開するのとは対照的に、資金・人的リソースに乏しい零細事業者は最新技術の導入が難しく、競争力の格差は拡大している。

■社会保険負担増が零細に追い打ち、需要拡大の恩恵は大手に偏り、淘汰不可避

 加えて、2025年からの社会保険負担増は小規模事業者ほど重くのしかかり、手取り減少による離職増も懸念される。コロナ禍後のイベント復活や建設現場需要の拡大で警備ニーズ自体は高まっているが、恩恵を享受できるのは経営体力のある大手に偏りつつあり、小・零細規模の淘汰加速は避けられない情勢だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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