神戸物産、夏物需要やSNS露出が寄与し営業利益34%増、経常利益は黒字転換

■7月に2店舗新規出店、全国1112店に拡大

 神戸物産<3038>(東証プライム)は8月21日、2025年7月度の月次業績を発表した。売上高は前年同月比6.7%増の470億7300万円、売上総利益は25.0%増の51億4900万円、営業利益は34.5%増の31億6600万円といずれも大幅に伸長した。経常利益は71億8700万円で、前年同月の30億1700万円の赤字から黒字転換した。夏場の需要増により飲料やアイスなどの季節商品が売上に寄与し、テレビ番組やSNSでの露出拡大も追い風となった。為替変動対策として実施した為替予約により、円安進行を背景とした評価益も計上された。

 業務スーパーの店舗展開では、7月に地方エリアで富山婦中店(富山市)と佐渡店(新潟県佐渡市)の2店舗を新規出店し、総店舗数は1,112店となった。これは前年同月比で41店舗の純増にあたり、直轄エリアと地方エリアのバランスを取りながら全国的な拡大を継続している。直轄エリア既存店の出荷実績は前年同月比5.6%増、全店で7.2%増、全国全店で8.3%増と好調に推移している。

 同社は引き続き出店攻勢と商品供給体制の強化を進めており、需要増に対応する形で安定した収益基盤を確保している。8月度の月次IRニュースは9月22日に公表予定である。今回の7月度業績は、消費動向に対応した商品戦略と為替リスク管理が奏功した結果と位置付けられる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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