コンヴァノ、円建てステーブルコイン活用でRWA決済・流通支援事業を開始、JPYC基盤を活用
- 2025/10/3 07:36
- IR企業情報

■不動産や再エネ、アートなど幅広い実物資産を対象に検討
コンヴァノ<6574>(東証グロース)は10月2日、円建てステーブルコイン「JPYC」を活用した実物資産(Real World Assets、以下RWA)の決済・流通支援事業を開始すると発表した。ビットコイン保有戦略室における決議を経て正式に決定したものであり、同社が推進するWEB3領域のデジタルインフラ戦略の一環として位置付ける。世界的にRWAのトークン化は加速しており、国内でも改正資金決済法により円建てステーブルコインの発行や利用が制度化されたことから、実務に基づく市場形成が可能となった点が背景にある。
新規事業では、円建てステーブルコインを基盤にRWA市場での決済、配当、二次流通を効率化し、投資家と資産オーナー双方にメリットをもたらすことを狙う。ブロックチェーン技術を活用することで即時決済や分配が可能となり、従来の銀行決済に比べ効率性を大幅に向上させる。対象資産は、不動産、再生可能エネルギー設備、社会インフラ、貴金属・資材、アート作品など幅広く検討中である。特に小口化による投資家層の拡大や流動性向上を重視している点が特徴だ。
事業開始に向けて同社は総額14億円を特別支出する計画で、戦略的業務資本提携、システム開発、法務・コンプライアンス対応に充当する。業務提携契約を経て事業開始日を決定する予定であり、現時点では未定とされている。財源はインベストメント&アドバイザリー事業の営業キャッシュフローから賄い、段階的な投資と開示を進める方針を示した。2026年3月期の連結業績への影響は精査中であり、今後重要な情報は適時開示していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)