サイプレス・ホールディングス、初値は公開価格を4.9%下回る675円

株式市場 IPO 鐘

■豊洲直送の鮮魚と効率経営で反転狙う

 サイプレス・ホールディングス<428A>(東証スタンダード)は10月8日、東京証券取引所スタンダード市場に新規上場した。初値は公開価格710円を4.9%下回る675円で、やや軟調なスタートとなった。市場では外食業界全体の成長期待の鈍化に加え、約30億円規模の吸収金額に対する需給面の重さが指摘されていた。公開株式数は404万6600株。

 同社は三菱商事と三菱UFJ銀行が出資する丸の内キャピタルの支援を受け、2019年に設立された外食持株会社である。連結子会社のサイプレスを通じて「築地食堂源ちゃん」や「ABURI百貫」など36ブランド、全国126店舗(2025年8月末時点)を展開。2024年8月期の連結売上収益は102億5679万円、営業利益4億4432万円、当期純利益1億6950万円を計上した。

 豊洲市場などから直送した鮮魚を強みに、日替わりメニューや惣菜業態など多様なブランドを運営。原価率33.3%、人件費率31.7%と効率経営を維持している。今後はROICを重視し、既存店収益の強化、新業態開発、人材投資、M&Aによる事業拡大を推進。「食のインフラ企業」として持続的成長を目指す姿勢を示している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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