
■AI社会実装を加速、産業変革と生産性向上を共同推進
JDSC<4418>(東証グロース)は10月20日、ソフトバンク株式会社と顧客向けAIエージェント開発における中長期的な戦略的協業を目的とする資本業務提携を発表した。あわせて、第三者割当による新株式1,600,000株(発行価額1株当たり931円)の発行を決議し、総額14億8,960万円を調達する。払込期日は11月7日を予定し、これによりソフトバンクが発行済株式の10・24%を保有する主要株主となる見込み。
今回の提携は、JDSCのミッション「UPGRADE JAPAN」と、ソフトバンクの長期ビジョン「次世代社会インフラを提供する企業」の実現を重ねる形で行われる。JDSCはAIとデータサイエンスを通じて産業構造を革新する事業を展開しており、ソフトバンクとはこれまでもAI関連ソリューションや子会社Gen-AX社の開発分野で連携してきた。両社は今後、企業ごとのデータ統合やAIアルゴリズムの共同開発、顧客向けエージェントの社会実装を推進し、汎用人工知能(AGI)時代を見据えた日本産業の生産性向上に貢献する構えである。
調達資金のうち約12億6100万円を人材投資、約2億2300万円を経営基盤強化に充当する。優秀な人材の採用と育成を進め、パートナー企業との共同研究開発(Joint R&D)を通じて新たなサービスを創出する方針だ。今回の発行による希薄化率は11・56%(議決権ベースで11・40%)と見込まれるが、取締役会は企業価値および株主価値の中長期的な向上につながると判断している。ソフトバンクは払込資金を自社保有資産で賄う方針を示しており、JDSC株式は長期保有を予定している。今後は両社の技術と知見を融合し、AIエージェント開発を起点とした新たなデジタル産業基盤の構築を目指す。
■株価は上値を追う展開
株価は300円高の1,681円(9時57分)とストップ高を付け、2日連続で買い材料視されている。AIエージェント開発を軸とした協業による成長期待が強まり、出来高を伴って買いが集中。前日は終値1,081円で取引を終えており、さらに上値を追う展開となっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)