シスメックス、高血圧原因疾患に対応する免疫検査試薬2製品を国内発売
- 2025/11/5 07:44
- IR企業情報

■院内で迅速測定可能に、診断時間短縮と治療判断の迅速化に寄与
シスメックス<6869>(東証プライム)は11月4日、高血圧の原因疾患である原発性アルドステロン症の早期診断を支援する免疫検査試薬「HISCL アルドステロン 試薬」および「HISCL レニン 試薬」を、10月31日から国内販売開始したと発表した。これらは全自動免疫測定装置「HISCLシリーズ」向けの新規検査項目であり、院内でアルドステロンとレニンを迅速・高感度に測定できる。従来主流であった外部検査機関への委託による診断時間の遅れを解消し、原発性アルドステロン症の早期診断、治療開始の迅速化、入院日数の短縮に寄与することが期待される。
シスメックスは長期経営戦略のもと免疫検査分野の拡充を進めており、糖尿病や婦人科関連ホルモンなど内分泌疾患領域の検査ラインアップを強化してきた。今回の2製品の追加により、HISCLシリーズの内分泌疾患パネルの網羅性が高まり、幅広い検査室のニーズに対応可能となる。販売元はシスメックス、製造販売元はカイノスであり、日本市場を対象に販売を開始し、海外展開も順次予定している。
原発性アルドステロン症は国内高血圧患者の約5~10%を占めるとされ、心血管疾患や脳卒中などの重大な合併症リスクを伴うため、診断ガイドラインでは早期診断と治療方針の即時決定が求められている。シスメックスは今後もアライアンスの活用を含め、免疫検査項目の開発・拡充を推進し、検査の質向上と患者負担の軽減、グローバル市場での事業拡大を図るとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)























