ピックルスホールディングス、26年2月期3Q累計大幅増益と順調、通期再上振れ期待

(決算速報)
 ピックルスホールディングス<2935>(東証プライム)は12月29日に26年2月期第3四半期累計連結業績を発表した。大幅増益だった。原料野菜の仕入価格が想定よりも安定したことに加え、製品価格改定など販売条件適正化の進展や、労務費・物流費の抑制などが寄与した。そして通期の大幅増益予想(25年9月22日付で上方修正)を据え置いた。第3四半期累計の利益進捗が率高水準であることを勘案すれば、通期利益予想は再上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急伸して一気に最高値を更新した。1倍割れの低PBRなども評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■26年2月期3Q累計大幅増益、通期利益は再上振れの可能性

 26年2月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比0.1%増の318億21百万円、営業利益が39.0%増の18億23百万円、経常利益が36.4%増の18億73百万円、親会社株主帰属四半期純利益が36.3%増の12億56百万円だった。

 大幅増益だった。売上面はコンビニエンスストアが実施したキャンペーン効果などで順調だった。利益面は原料野菜の仕入価格が想定よりも安定したことに加え、製品価格改定など販売条件適正化の進展や、労務費・物流費の抑制などが寄与した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が110億38百万円で営業利益が6億19百万円、第2四半期は売上高が112億83百万円で営業利益が9億50百万円、第3四半期は売上高が95億円で営業利益が2億54百万円だった。

 通期の連結業績予想(25年9月22日付で上方修正)は据え置いて、売上高が前期比0.4%増の417億円、営業利益が62.6%増の20億80百万円、経常利益が59.8%増の21億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が50.2%増の14億40百万円としている。配当予想(25年9月22日付で第2四半期末2円上方修正)は、前期比3円増配の29円(第2四半期末15円、期末14円)としている。連続増配で予想配当性向は25.2%となる。

 売上面は消費者の節約志向の影響を受けるが、利益面は前期の天候要因の影響緩和による原価率改善を見込んでいる。重点施策として、営業面は各種キャンペーンなど効果的な販促活動、商品規格や販売価格の見直しによる値上げ、新規取引先の開拓や既存取引先の深耕、製造面は製品の集約、不採算アイテムの見直し、省力化などによる生産コスト改善、24年12月に稼働した茨城工場における効率的な製造、原料調達面では契約栽培の拡大による安定調達、産地の分散化などを推進する。

 第3四半期累計の進捗率が売上高76%、営業利益88%、経常利益87%、親会社株主帰属当期純利益87%である。利益進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期利益予想は再上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は最高値更新

 株価は急伸して一気に最高値を更新した。1倍割れの低PBRなども評価材料であり、利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。12月29日の終値は1351円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS115円15銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の29円で算出)は約2.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS1482円42銭で算出)は約0.9倍、そして時価総額は約174億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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