【特集】極低位10銘柄の材料性・テーマ性とは?

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■有配10銘柄すべて100株組み入れでファンド規模はわずか11万円強

特集

 極低位株のなかでも、有配会社でウルトラCの底上げ材料とはいわないもののA、Bくらいの思惑材料やテーマ性を内包する銘柄に限定すると、浮上する銘柄はそれほど多くはない。株価の低い順に10銘柄をあげてみると、エー・ディー・ワークス<3250>(東1)FRS<フォーバル・リアルストレート、9423>(JQS)不二サッシ<5940>(東2)システムソフト<7527>(東1)じもとホールディングス<7161>(東1)フィディアホールディングス<8713>(東1)住石ホールディングス<1514>(東1)日本駐車場開発<2353>(東1)オリエントコーポレーション<8585>(東1)みずほフィナンシャルグループ<8411>(東1)と続く。

 10銘柄は、すべて全市場ベースの単元株価下位ランキングのワースト100位以内に位置し、最上位のみずほFGでも第98位である。このすべてを100株ずつ組み入れるとしてファンドの規模は、わずか11万円強にとどまる。いまどきチコちゃんのような子どもでさえ、お年玉でこのくらいは集めるともいわれており、小規模ファンドに1年間資金を滞留させてもそう負担とはならないはずだ。

■持株会社化、東京五輪、自動車軽量化、長期金利上昇関連などの材料性も内包

 次にこの極低位10銘柄の材料性・テーマ性である。まずエー・ディー・ワークスは、今年4月に単独株式移転で持株会社となってADワークスグループとして上場され、ビジネスモデルもより高度化し今期の減益業績が来期には大幅増益転換を目指している。次にFRSは、今年開催の東京オリンピックがオフィス移転需要に追い風となりほか、親子上場関係にある親会社のフォーバル<8275>(東1)が、昨年来高値を更新中であるもとも意識されそうだ。不二サッシは、自動車軽量化関連の次世代マグネシウム合金を開発する別のハイテク関連材料も内包している。システムソフトは、次世代通信技術スマートロック「TiNK」の本格稼働の準備を進め、住石HDは、今3月期中間業績を上方修正し、日本駐車場開発は、東南アジア事業が好調に推移し今7月期配当を連続増配するなどの押し上げ材料を内包している。またみずほFGを筆頭とするじもとHD、フィデアHD、オリエントコーポレーションの金融株は、長期金利上昇転換のテーマ性があり、これが鮮明化してくれば方向性が変わることも想定される。

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