JR東日本、新幹線に地震対策左右動ダンパ導入、日本初の脱線リスク低減技術

■新幹線の地震対策強化、脱線確率を最大約5割低減へ

 JR東日本(東日本旅客鉄道)<9020>(東証プライム)は3月10日、新幹線の地震による脱線リスクを低減する新技術「地震対策左右動ダンパ」を日本で初めて導入すると発表した。同装置は地震時の左右方向の揺れを抑制し、脱線確率を最大約5割低減する効果が確認されている。新幹線の安全性向上を目的に開発されたもので、同社が掲げる経営ビジョン「勇翔2034」の“すべての人の安心”実現に向けた取り組みの一環である。

■車体の横揺れ抑制で地震時の脱線・逸脱リスクを大幅低減

 同装置は、地震動による車体の横揺れを抑えることで車輪の浮き上がりを抑制し、脱線や線路からの逸脱リスクを低減する仕組みである。従来の左右動ダンパは主に乗り心地向上を目的としていたが、新開発の装置は大きな地震動にも対応できるよう、より大きな力を吸収できる構造を採用した。試験車両「ALFA-X」や既存車両による検証を経て開発が完了し、2022年福島県沖地震相当の地震動でも脱線・逸脱抑制効果が確認された。

 導入は2027年秋以降に開始し、新幹線E5系、E6系、E7系、E8系に順次搭載する。E5系・E6系・E8系は2031年度、E7系は2032年度までの導入完了を予定している。車両改造費やメンテナンス設備整備などを含む工事費は約100億円を見込む。過去の新潟県中越地震や東日本大震災などの教訓を踏まえた地震対策の一環であり、新幹線の安全性向上をさらに進める取り組みである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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