【村山貢司の気象&経済歳時記】経済には政治、エネルギー、為替等のリスクがつきもの、近年は気象のリスクも定番化

■平成27年も穏やかな気象は期待薄、エルニーニョが発生の兆し、4月以降に影響

村山貢司の気象&経済歳時記 年末年始は寒気の影響で北日本や日本海側で大荒れの天気になり、京都では積雪が20cmを超えて60年ぶりの大雪になった。交通機関も乱れ帰省客だけではなく物流にも障害が発生した。平成26年は異常気象の連続であったが、近年は異常気象が当たり前になり、しかも異常の規模が拡大している。

平成27年は穏やかな天候になってほしいが、それも難しいようである。原因はエルニーニョが発生しつつあることで、春以降に影響が大きくなりそうだ。現在の寒さは1月中旬以降にはいったん弱まるが、春は天候が不順になり、梅雨は長引く可能性が高い。夏はいったん猛暑になるが、8月以降は平成26年と同様に大雨や台風など大きな気象災害が発生しやすいだろう。

経済には政治的なリスク、為替やエネルギー価格などのリスクがつきものだが、近年はこれに加えて気象のリスクも織り込んでおく必要が出てきている。特に流通関係や農業では異常気象による不作や物流の障害などが問題になる。気象情報の適切な利用が必要であろう。リスクが大きくなりそうな場合は農業保険や天候デリバティブを利用することも考えておかなければならない。(気象予報士・山岳ツアーガイド・経済評論家)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る