【株式評論家の視点】ランドコンピュータは企画、構築、運用のトータルサービスに強み、16年3月期を増額、電力小売自由化関連

株式評論家の視点

 ランドコンピュータ<3924>(東2・100株)は、昨年12月11日に東京証券取引所市場第二部に上場。主力のシステムインテグレーション・サービスのほか、インフラソリューション・サービス、パッケージベースSI・サービスを展開している。

 システムインテグレーション・サービスは、同社事業の中核となるサービスで、金融業(銀行・保険・証券・クレジットカード)、産業・流通業、公共分野、医療分野等の幅広い分野において、顧客であるエンドユーザや国内メーカー、大手システムインテグレータからの受託開発を中心に行っている。同社は企画立案、システム構築、システム運用の工程を全て手掛けており、トータルでサービスを顧客へ提供できることが特徴となっている。

 インフラソリューション・サービスは、顧客のITシステム基盤となるサーバ等ハードウェアの導入やネットワークの構築、データベース、アプリケーション基盤等のシステムインフラを構築するとともに、その後の運用や保守までの一連のサービスを提供するほか、システム基盤の有効活用の観点から仮想化技術にも対応したサービスを提供しております。

 一般企業、大学等の教育機関、病院、官公庁等さまざまな顧客のそれぞれのITシステムインフラ環境を調査、分析した上で顧客のニーズに適したインフラソリューション・サービスを提供している。

 パッケージベースSI・サービスは、成長分野の柱としてシステム・パッケージベンダとアライアンスを組み、場合によってはパッケージの提供を受け、顧客へソフトウェアパッケージ製品(Salesforce、COMPANY、SuperStream等)の導入支援、カスタマイズ、アドオン開発、保守、運用までを行い、トータルサービスを提供していくパッケージベースSI・サービスを展開している。

 2016年3月期第3四半期業績実績は、売上高が52億0400万円、営業利益が3億5000万円、経常利益が3億1100万円、純利益が1億9700万円に着地。

 通期業績予想は、3月17日大引け後に上方修正済み。売上高が従来予想の71億5000万円から73億8000万円(前期比16.5%増)、営業利益が同4億6600万円から5億5500万円(同49.2%増)、経常利益が同4億7200万円から5億2100万円(同26.2%増)、純利益が同2億8200万円から3億2600万円(同43.0%増)に増額。年間配当は同45円から50円に増額した。

 システムインテグレーション・サービスにおいて金融分野におけるネットバンク案件及び保険関連が堅調であることに加え、産業流通分野における電力小売全面自由化案件が堅調であること、パッケージベースSI・サービスの中心であるSalesforce関連の受注が堅調で当初計画を上回り堅調に推移している。

 株価は、昨年12月11日上場日につけた高値4005円から2月12日に上場来の安値1235円まで調整を挟んで3月24日高値2240円と上昇。その後、モミ合っている。電力小売り自由化関連でテーマに乗り、続く17年3月期は増収増益・増配含みと観測されており、25日移動平均線がサポートすると予想される。ここから下押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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