【村山貢司の気象&経済歳時記】この夏は水不足の可能性が

 地球は水の惑星と呼ばれるが、地球上の水のおよそ97.5%が海水であり、淡水はおよそ2.5%でしかない。しかも、淡水の大半は氷河や地下水であり、人間が利用可能な水は0.01%と非常に少ない。日本の雨量は世界の中では多い方だが、面積が狭く、人口が多いために一人当たりの水資源は意外に少ない。

 日本の年間雨量は平均すると1700ミリ前後で大人の身長とほぼ同じであるが、急峻な地形のために大半が海に流れ出しており水資源として使えるのは膝から下の部分だけになる。水資源の内訳は農業がおよそ70%、工業が22%で生活用水は8%程度である。日本は大量の食料を輸入しており、この食料を生産するために事実上海外の水を大量に使用していることになる。世界各地では人口の増加や工業化による水の汚染で中国を始め深刻な水不足になっており、このような観点からも食料自給率を高める必要があろう。

 東京の水がめは利根川上流のダムと多摩川上流の小河内ダムであるが、3月末時点での貯水量は過去の平均を下回っている。原因はこの冬の雪の量が少なかったためである。これから初夏にかけてダムに流れ込む水の大半が山々からの雪解け水であるが、群馬県と新潟県の境にある山々の積雪は平年の半分以下の所が多い。もし、梅雨時の雨量が少なければこの夏の首都圏は水不足になる可能性が出てくる。(村山貢司=気象予報士・経済評論家)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■「ちきゅう」を投入、令和8年1月から2月にかけて実証  内閣府戦略的イノベーション創造プログラム…
  2. ■人工知能基本計画が始動、利活用から開発への循環促進、世界最先端のAI国家を標榜  政府は12月2…
  3. ■222社分析で売上2兆円台復帰、利益は1,435億580万円へ倍増  東京商工リサーチ(TSR)…
2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

ピックアップ記事

  1. ■総選挙後に本番、米・卵関連株など食料品銘柄に再評価期待  消費税減税をめぐる関連株の動向が、過去…
  2. ■円安・円高が日替わり、内外市場で一波乱二波乱の可能性  内外のマーケットが激動含みである。これが…
  3. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  4. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…
  5. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  6. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る