【村山貢司の気象&経済歳時記】夏物の出足は早まる

村山貢司の気象&経済歳時記

■エルニーニョ終息、猛暑型のラニーニャに向う

 4月の後半から汗ばむような陽気になっているが、高温傾向はこの先も続きそうだ。異常気象の原因であるエルニーニョは終息に向かっており、むしろ日本の夏が猛暑になりやすいラニーニャに向かっているようだ。気象庁の長期予報によると5月は関東から西の地方で平年より気温が高く、東北や北海道でもやや高い見込みである。また、6月も平年よりやや高くなる見込みで、蒸し暑くなるだろう。7月は全国的に平年並みの予想である。7月後半はかなり暑くなる可能性もある。

 エアコンなどの夏物家電は5月後半から気温が上がり、6月の気温が高くなると一気に売れ行きが加速する傾向がある。夏物家電の商戦は7月前半までの気温が大きく影響する。同じことは夏物衣料でも言え、やはり6月から7月前半の気温の影響が大きい。その他の夏物商品を含め、今年は販売戦略を少し前倒しした方が良さそうである。

 2015年は東京都心で35度以上の猛暑日が8日連続するなど記録的な猛暑になったが、今年の夏も15年に匹敵するか、それ以上の猛暑になる可能性がある(村山貢司=気象予報士・経済評論家)。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■金融・医療・公共分野に特化した高精度処理、低コストで安全運用可能  NTT<9432>(東証プラ…
  2. ■ジャイアンツ球場隣接の221邸、シニアの健康・交流を支える新拠点に  フージャースホールディング…
  3. ■IT・スタートアップ中心に若手CEO台頭、経営のスピード化が進展  帝国データバンクは10月14…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る