【業績でみる株価】保育園で攻勢をかける京進は2016年5月決算増収増益濃厚、株価は中期チャート有望

業績でみる株価

 京都で進学塾を運営する京進<4735>(東2・100株)は、4月11日発表の第3四半期(6~2月)は増収増益だった。売上は92億6200万円(前年同比プラス8.3%)、営業利益は8億5200万円(同プラス19.0%)、経常利益8億6000万円円(同プラス21.6%)、純利益5億2500万円(同プラス32.0%)。通期予想は第2四半期発表時点同様、据え置いている。だが、売上は残り3カ月を単純に月割り計算しても5%以上見込みを上回る。利益面でも大きく伸ばしていることから、通期予想を上回る可能性は高い。

 売上の軸は学習塾など第1教育事業が80%を占める。こちらも堅調だが第2教育事業と第3教育事業の成長が著しい。第2教育事業は日本語教育、国際人事交流など国際的な事業で、売上が33.1%伸びている。すでに日本語教育事業は黒字化しており、第2教育事業は大幅な赤字減少。保育・英会話などの第3教育事業に至っては、75.7%も伸びている。第3事業では、保育園が今期で10園から17園に拡大している。保育園不足が社会問題となっており、新設数と売上の伸び率がリンクしていることに需要の高さが表れている。

 株価は4月28日終値で300円。2015年に幾度か出来高を伴って400円に迫る動きをみせているが、おおむね300円付近でのモミ合い相場。短期狙いでは旨みに欠けるが、月足では24月線の上に位置しており、250円の下値も固そうなことから、中期で一段上を待つのはよいだろう。4月には首都圏や神戸市などで保育園を11園オープン。新規事業に攻勢をかけ、業績に反映すれば株価も反応するだろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る