【業績でみる株価】アクアラインの17.2期は伸び率鈍化だが増収増益、水トラブル修理は好事業環境、猛暑なら人気化も

業績でみる株価

 アクアライン<6173>(東マ・100株)が4月に発表した2016年2月期は昨年8月上場後初の本決算だったが、売上12.6%増、営業利益49.9%増、EPS110.3円、配当年10円と好調な内容だった。今期は伸び率は鈍化するものの、増収増益を見込みEPS108.6円、配当は5円増配の年15円(期末一括)とする。株価は上場来高値(1563円=15年9月)と同安値(760円=16年2月)の「中間値」(1161円)をやや下回ったところに位置している。上値買いでの整理はほぼ一巡、好事業環境を評価して上場来高値挑戦が予想される。

 「水道屋本舗」の屋号で、全国で水回りのトラブルに緊急で対応するサービスを柱としている。地域ごとに営業所を持たず、本社コールセンターの指示を受けた正社員スタッフが直接施工現場へ向かうという独特の営業を展開しているのが特徴。従業員教育には時間と経費をかけるが店舗など販売経費が抑えられる強さがあり営業利益率は8.9%と高い。

 2017年2月期は売上8.4%増の40億円、営業利益0.6%増の3億3100万円の見通し。営業利益率は8.2%と8%台キープの見通し。老朽化住宅の増加で水回りトラブルは増加傾向にあり事業環境は好いといえる。水周辺事業として、学校・ホテル等を納入先とするミネラルウオーターのプライベイト商品販売は大学を中心とした新規顧客の獲得が進み、ストックビジネスが着実に増えている。

 配当利回り1.3%、PERでは10.6倍。年15円配当に対する配当性向が13.8%と低く、余裕のあることから業績が上振れるなら増配が期待できるだろう。今期利益の伸びは小さいが、好事業環境からみれば割安水準といえる。今年の夏が猛暑なら、水関連が人気となる可能性も想定され「中間値」水準近くの1050円前後は注目できるだろう。

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