【業績でみる株価】ダイキンの17年3月期は微増益だがグローバル戦略で最高益更新、猛暑なら株価1万円の可能性も

編集長の視点

 ダイキン工業<6367>(東1・100株)の2016年3月期はアメリカ、アジアでの販売好調と円安で6.7%増収、営業利益14.3%増益と好調だった。営業利益は08年3月期の1280億円が最高だったが14年3月期に最高益を更新し16年3月期も更新した。17年3月期は微増だが増収増益を確保する見通し。株価は15年5月の9758円に対し、昨年10月に6557円で底打ち、今年2月の下げ相場でも踏ん張っていた。足元では9200円台で昨年5月高値に対し9.4合目に位置し主力株の中では強さが光る。ちなみにトヨタ自動車は昨年高値に対し6.2合目まで下山している。

 グローバル展開にいっそう注力。独自の販売網を構築、差別化商品の投入などの効果が発現している。17年3月期は売上1.3%増の2兆0800億円と前期の2兆円台乗せに続いて過去最高を更新、営業利益は1.0%増の2200億円と最高益更新の見通し。EPS479.3円(15年3月期=410.1円、16年3月期=469.2円)に向上、配当は前期に20円増配して年120円としたが今期は年120円(中間60円)を継続の予定。配当性向はほぼ前期同様の25.0%(前期25.6%)、今期営業利益率は10.5%(前期10.7%)。

 17年3月期は微増益だが、主力株の多くが減益見通しの中では立派といえる。利回り1.3%、PERは13倍前後。とくに、割高でも割安でもない居心地のよい水準だろう。今年も猛暑予想(気象予報士・村山貢司氏)からサーマーストックとして人気となる可能性はありそうだ。その場合はマーケット人気次第では1万円台の可能性はありそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る