【業績でみる株価】アーバネットコーポレーションは今6月期を上方修正、増配で年利回り4.8%、首都圏中心の事業展開で好環境、PERも7倍台

 アーバネットコーポレーション<3242>(JQ・100株)の2016年6月期は去る3月に上方修正され前期比42.7%増収、営業利益16.2%増益と好調、2円増配の年15円(期末8円)配当の予定。投資用ワンルームマンションが好調だ。株価は4月に年初来高値に進み、足元では高値に8.6合目水準の310円台で堅調推移となっている。

 投資用ワンルームワンションが基軸事業。3月に今期業績の上方修正を行った。マンション1棟売却が決まったこと、戸建て4棟の販売が見込めること、販売価格の堅調などが理由。今6月期売上は第2四半期予想に対し10億円上積みの170億円、営業利益1億6000万円増額の19億2000万円とした。前期比伸び率は売上で42.7%増、営業利益で16.2%増益、EPSでも従来予想の36.0円は40.8円となる。

 首都圏、神奈川県での分譲マンション販売は販売価格上昇が影響して減少が目立つ。この中で、投資用ワンルームマンションは低金利や相続税課税強化、賃料の上昇傾向などから内外投資家の旺盛な投資意欲が続いている。

 とくに、同社は東京23区駅10分以内を開発用地に特化し、投資用ワンルームマンションの開発・1棟販売を主力としている。リーマンショック後は分譲マンション及びコンパクトマンションも手掛けている。ただ、最近は優良事業用地の確保が難しい状況で、これに対応して従来取得してこなかった狭小用地についてもアパートや戸建住宅として開発を目的に開発物件の拡大を図る。

 株価は4月20日の年初来高値後に302円(5月20日)まで調整し足元では310円台を固める動き。年15円配当に対する利回りは4.8%(期末8円配当では2.6%)、EPS40.8円でPERは7.5倍と割安。首都圏中心の事業展開から今後もオリンピックに向けて好事業環境が予想される。日銀の追加量的緩和が出れば、一気に年初来高値更新から15年4月の392円を目指す展開とみられる。

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