【業績でみる株価】バリューHRは健康保険組合のシステム利用増加で15年12月期の利益急回復

業績で見る株価

バリューHR(6078・東2・売買単位100株)は今期、増益路線復帰を買い材料にして、2014年1月に付けた高値1860円奪還が期待される。下押し局面があれば、絶好の買い場と判断したい。

同社は健康保険組合や各企業、個人を対象に健康管理サービスを提供している。具体的にはひとり一人の健康診断や健康管理をサポートする健康管理システムを提供し、健康保険組合の健康管理業務に関するアウトソーシング受託を主な事業としている。

独自に開発した健康管理システム「バリーカフェテリアシステム」が好評で、システム利用料が増加中。これは、政府による健康情報の電子化を促す成長戦略がフォローの風となり、拡大の一途をたどりそうだ。さらに、健康保険組合の設立支援コンサルティングの新規案件が増加したこともあって、2014年12月期の売上高は初めて20億円(前期実績19億4300万円)に乗せた模様である。ただし、利益は健康診断代行事務に関連した労務費アップで圧迫されて減益を余儀なくされたようだ。ちなみに、営業利益は前期比9.6%減の3億5400万円、経常利益は同66.6%減の3億100万円、当期純利益は同9.4%減の1億7700万円となったものと見られる。推定一株当たり利益は67円50銭(前期91円20銭)で、配当は東証2部指定替え記念配当を実施して年15円(同12円50銭)とする意向だ。

続く2015年12月期は健康保険組合のシステム利用増加を背景にした増収効果と、業務効率改善で、売上高22億円(前期推定比8.9%増)前後、営業利益4億5000万円(同27.1%増)前後、経常利益4億1000万円(同36.2%増)前後、当期純利益2億4000万円(同35.6%増)前後と増収、2ケタ台の増益を達成できるとの見方が出ている。予想一株当たり利益は90円台に乗せてくる。また、配当は前期実施した記念配当を普通配当に替えて、年15円に据え置く可能性が高い。

株価は1300円どころのもみ合いとなっているが、需給関係は徐々に好転してきたこともあり、上昇基調を描く準備が整いつつあると判断できよう。2014年1月高値1860円は単なる通過点に過ぎないといえる。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る