【アナリスト水田雅展の銘柄分析】イワキは下値固め完了感、低PBRも評価材料として出直り展開

銘柄分析

 医薬品・医薬品原料商社のイワキ<8095>(東1)の株価は、安値圏の220円近辺でモミ合う展開だ。1月16日と19日には214円まで下押す場面があった。ただし今期(15年10月期)業績の横ばい見通しに対するネガティブ反応は限定的であり、下値固め完了感も強めている。0.4倍近辺の低PBRも評価材料として出直り展開だろう。

 1914年創業の医薬品商社で、医薬品事業(医療用・一般用・動物用医薬品の製造・販売、調剤薬局経営)、医薬品原料・香粧品原料事業(医薬品・香粧品原料の製造・販売、化粧品OEM製造)、化成品事業(電子工業用薬品・表面処理用薬品・化成品の製造・販売)、食品原料・機能性食品事業(食品原料の製造・販売、サプリメントOEM製造)、その他事業(医療機器の販売、化粧品の製造・販売)を展開している。

 全国の医薬品卸・医療機関・ドラッグストアなどに医薬品や機能性食品などを供給する卸売機能、国内外のメーカーなどを開拓して輸出入する商社機能、グループ内に岩城製薬(ジェネリック医薬品・医薬品原料、医療機関向け化粧品など)やメルテックス(表面処理薬品など)というメーカー機能を併せ持つことが強みであり、卸売・商社・メーカー機能の連携を強化している。

 中期的な事業基盤強化と収益拡大に向けて、医薬品事業での共同開発・受託品の拡大、ドラッグストア向けPB商品など自社企画商品の開発強化、医薬品原料事業での市場シェア拡大、インド・グレンマーク社など海外サプライヤーとの連携強化、岩城製薬の生産能力増強と新製品開発、メルテックスの新製品拡販、海外(タイ、韓国、中国)展開強化、日立化成<4217>とのアライアンスによる拡販などを推進している。

 1月14日に発表した前期(14年11月期)連結業績は、売上高が前々期比3.2%増の541億45百万円、営業利益が同11.6%減の8億90百万円、経常利益が同15.9%減の9億71百万円、純利益が同33.1%減の5億05百万円だった。配当予想は同1円50銭増配の年間7円50銭(第2四半期末4円50銭=普通配当3円+創業100周年記念配当1円50銭、期末3円)とした。

 外皮用剤などのジェネリック医薬品、およびジェネリック医薬品用原料、ドラッグストア向け自社企画PB商品、国内のプリント配線板向け表面処理薬品などが好調に推移して売上高は計画を上回ったが、薬価改定の影響、円安進行に伴う輸入原材料価格の上昇なども影響して利益は計画を下回り減益だった。

 今期(15年11月期)の連結業績見通し(1月14日公表)は売上高が前期比2.1%減の530億円、営業利益が同1.1%増の9億円、経常利益が同2.2%減の9億50百万円、そして純利益が同18.7%増の6億円としている。配当予想は前期から記念配当1円50銭を落として年間6円(第2四半期末3円、期末3円)としている。

 今期業績は概ね横ばいの会社見通しだが、引き続きジェネリック関連やPB商品が好調に推移し、岩城製薬の生産能力増強効果やメルテックスの新製品拡販効果も寄与して好業績が期待される。中期的にもジェネリック医薬品・原料関連市場の拡大が追い風だろう。

 株価の動きを見ると、やや水準を切り下げて安値圏の220円近辺でモミ合う展開だ。1月16日と19日には214円まで下押す場面があった。調整局面のようだ。ただし今期業績の横ばい見通しに対するネガティブ反応は限定的であり、下値固め完了感も強めている。

 1月28日の終値220円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS17円77銭で算出)は12~13倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間6円で算出)は2.7%近辺、前期実績PBR(前期実績の連結BPS514円70銭で算出)は0.4倍近辺である。

 日足チャートで見ると戻りを押さえていた25日移動平均線を突破した。また週足チャートで見ると52週移動平均線がサポートラインの形だ。0.4倍近辺の低PBRも評価材料として出直り展開だろう。

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