日本アジアグループは先行投資の開花に期待強く3日続伸で出直り続く

株式市場 銘柄

■第2四半期の決算発表後も底堅く最近の株価は発表前を上回る

 日本アジアグループ<3751>(東1・売買単位100株)は22日も堅調で、午後4円高の364円まで上げて3日続伸で出直りを強める相場になった。11月18日付で持株傘下の事業会社・国際航業がドローン(無人航空機、UAV)による3次元データ計測技術やクラウドシステム処理などを習得する中級コースの開設を発表。UAV公共測量マニュアル(案)に沿うもので、建設・土木事業への3次元データ活用などへの期待が強まった。

 第2四半期の連結決算(2016年4~9月)は11月10日に発表。先行投資などにより営業利益などは赤字だったが、株価は発表前の水準である10日の終値351円を16日以降は上回り、「積極的な赤字」(調査筋)を評価する展開になっている。

 3月通期の見通しは、売上高を前期比2%増の770億円の見込みとし、気候変動対策等の新分野の案件受注に加え、地理空間情報や防災・環境分野の技術サービスを中心に民間、海外市場開拓を積極的に進めており、再生可能エネルギーや新規事業への投資も拡大していくことで増収を見込んでいる。営業利益は同28%減の28億円、経常利益も同49%減の13億円を見込むが、先行投資やプロジェクト体制の強化による減益を見込む。一方、純利益は前期計上した偶発損失引当金の特損がなくなることなどから同2.4倍の10億円の見込みとした。

 予想1株利益は36円18円の見込みのため、株価はPER10倍ソコソコにすぎず、このところ出直ってきたといっても割安感の強い水準といえそうだ。来期以降は先行投資などの効果が現われてくることになり、中期的な水準訂正相場が続く可能性がある。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る